それでも“玉木総理”による連立を望む声。与党勢力はわずか221票に
ともあれ、玉木氏は予定通り党の代表として本会議に出席し、首相指名選挙で党所属議員に「玉木」と書いてもらえる資格を確保した。
首相指名選挙の1回目投票。石破首相の得票は221票だった。衆院の会派である「自民党・無所属の会」に所属する議員が197人、公明党が24人なので、合計すればぴったり一致する。
一方、立憲民主党の野田佳彦代表は151票。うち立憲所属が149人で、あとの2人は無所属だ。日本維新の会38人、国民民主党28人、れいわ新選組9人、共産党8人、有志の会(野党系無所属)4人、参政党3人、日本保守党3人はそれぞれ自党会派の代表に投票した。
予想通り、誰も過半数に達しなかったため、上位2人、すなわち石破、野田両氏による決選投票となった。その結果は、石破氏221票、野田氏160票、無効84票だ。石破氏の票数は変らず、野田氏が9票増えた。そのうち8票は共産党だ。
無効票の84票は、維新、国民民主、れいわ、その他の党や会派がそれぞれ自分たちの代表の名前を書いたため無効になったものだ。
この結果からわかるのは、221票が現時点での与党勢力といえることだ。参政党や日本保守党といった右寄りの政党でさえ、「石破」とは書きたくないようだ。
ちなみに、保守界隈では石破政権を毛嫌いするあまり、玉木氏を総理にして連立を組むべしという意見さえチラホラ聞かれる。
与党は過半数の233に12票足りない。立憲と対立する法案を通すのに、国民とか維新の協力がなければどうにもならないことが、あらためて浮き彫りになった。
こんな国会情勢のもとで石破首相は、来年1月に米大統領に就任するドナルド・トランプ氏にうまく対処できるのだろうか。









