中国との人的往来に設けていた壁を一つ取り払ったバイデン政権
この動きと連動したものか否かは不明だが、受刑者釈放と並行してアメリカ政府は中国本土への旅行者に対する注意勧告を、従来の3級から2級に引き下げ(全部で4段階)た。
また中国で「不当に拘束される」というリスク表示も撤回した。
少なくとも中国との人的往来に設けていた壁を一つ取っ払ったということだ。
政権末期になって中国との関係を調整するのはアメリカの対外政策にありがちなことだが、それは対ロシアでは見られない。
むしろ前述したような火に油を注ぐようなトランプ政権への置き土産だ。
ウクライナと台湾。本質的に意味の異なる2つの問題は、アメリカの対外政策において違った色彩を帯び始めたようだ。
(『富坂聰の「目からうろこの中国解説」』2024年12月1日号より。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をご登録ください)
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