現代の日本では浮気は犯罪ではありませんが、実は一昔前までは立派な「犯罪」だったのをご存じでしょうか。探偵メルマガ『探偵の視点』の著者で現役イケメン探偵の後藤啓佑さんが、浮気と罪の歴史について紹介しています。
浮気は犯罪??
現代の日本では、浮気が犯罪に当たらないというのは常識となっていますよね。浮気をした者が刑法で裁かれることはなく、争いはあくまで民事です。
しかし、実は数十年遡ると、この日本でも浮気が犯罪であった時期があるのです。罪の名前は「姦通罪」。
というより、数十年前までは、浮気は犯罪、重い時期では死刑であるのが常識でした。
現在のように犯罪ではなくなったのは、第二次世界大戦後、1947年です。この年の刑法改正によって、刑事罰としての姦通罪は廃止されました。
つまり、浮気が犯罪でなくなったのはつい最近のこと。これは意外ではないでしょうか?
しかも、伝統的にほぼ死刑で、現行犯の場合、夫は妻と相手方男性を殺害しても罪には問われない。という恐ろしい取り決めだったようです。こんな時代の探偵は、殺人の手伝いと言ってもおかしくないですね。。。
ただ、これは本当に国によって異なっていて、調べたところによるとイスラム圏の多くの国ではまだ姦通罪があり、かなりの重罪で死刑もあり得るそう。死刑の仕方は、石打ちの刑。。。怖いですね。
アメリカや中国、韓国でも、犯罪ではなくなったのはここ最近のようです。アメリカは、まだ州によっては姦通罪がある様子。
上記のような状況を考えると、浮気というのは現代の日本人が考えているよりも「罪である」という認識の方が多いのでしょう。
僕も探偵として何百人もの「浮気をされた人」の姿を見ていると、「何故浮気の処罰はこれほど軽いのか」と考えることがあります。
ただ、そこにはやはり「立証の難しさ」、「自由意志の浸透」、「性行為と気持ちの分離」などの様々な考えるべき要因がある為に、即座に「罪」にすべきではない、という方向性があるのだと思います。
浮気というのは、行為を見て、一律同じ「罪」には問えない種類のものですね。「浮気と罪」の歴史を踏まえて、あなたは浮気をどう感じるでしょうか?
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