Q.就職活動を前にしながら、自分が何をしたいかわかりません
就職活動を目前に控えていますが、自分が何をしたいか、自分がどんな人間になりたいか、まったく思いつきません。
こんな状態で、なんとなく就職しては、きっと長続きしない気がします。
どうすれば、自分にぴったりの仕事を見つけて、生涯続けたいと思えるでしょうか?
(東京都/21歳/男性)
A.自分探しは師匠探し。20代で、この人のようになりたいと思える10人の師匠を見つけられれば、きっと豊かな人生を歩めるでしょう。
学生時代に、自分の適職がわからないのは当たり前です。私も、学生時代には、今の自分の姿など全く想像できませんでした。
私の潜在的な能力を、私以上に見出してくれたのが、敬愛するわが師匠たちだったのです。
■1 就職にも日本特有の同調圧力が働くのでご注意あれ
多くの学生は、就職人気企業ランキングや、初任給・福利厚生などの処遇をもとに就職先の企業を選ぶことでしょう。
この傾向は、50年近く前、私が就職活動をする頃にもありました。今考えますと、これは就職ではなく就社です。
もし人気企業に就職できれば、内定時には、家族は鼻高々になり、友人にも自慢できるでしょう。しかし、こうした会社の選び方は、株式投資で言えば、最高値の銘柄を買ってしまうようなものです。その後も、株価が上がり続けるとは限りません。
現に、当時、最優秀の学生が憧れて就社した長銀・興銀・日債銀は今はもう存在していませんし、11行もあった都市銀行も、倒産や合併を繰り返して今はその時の名前と組織のままの銀行はひとつも無いのです。
逆に、当時、給料が安いと敬遠されていたメーカー、ソニーや東京エレクトロン、さらには任天堂に就職していたら――(この記事は約14分で読めます ※5,589文字)
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