自分では親切だと思ってしたことでも、相手にとっては迷惑という場合ってありますよね。これを見極められるようになるとビジネスにもぐっと役立ちます。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんは、お客様を3つのタイプに分別する方法を伝授しています。
お客様のタイプを見分け”絶対に避けたいこと”を聞き出す
自分では「これは明らかに親切だろう」と思ってしたとする。
悪気は全く無い。本気で相手に喜んでもらおうとしている。
しかし、人によっては「そんなことされても迷惑でしかない」と思うことも。
人によって受け取り方は180度変わってくる。これには十分注意が必要になってくる。
ゴルフをしていた時のこと。その組にはレッスンプロの方がいた。ショットがいいのはもちろんのこと、教え方もうまい。
私は普段から気になっている部分がある。これはチャンス。質問していろいろとアドバイスをしてもらった。
私の他にAさんとBさんがいた。Aさんは私と同じように、プロからのアドバイスに喜んでいた。
Aさんは“アイアンの時の構え”を修正してもらっていた。
そのとたんに10ヤード飛距離が伸びる。しかもスピンがきいて止まるボールに。劇的な変化だった。
そしてもう一人のBさん。Bさんは私やAさんとは違う。“人から何か言われるのを嫌がる”といったタイプだ。
そのインストラクターの方はそれに気づかない。もちろん良かれと思ってアドバイスしているのは分かる。しかし、何か言われるたびにショットが悪くなる。
最終的には「自分は大丈夫なので」と断っていた。
人よって受け取り方はそれぞれ違う。それを実感した出来事だった。
これは営業でも言える。
お客様のタイプをよく見ないと“いらぬおせっかい”をしてしまう。
このジャッジが甘いと結果は出ない。まずはお客様の分別方法について知っておくといい。
いろいろあるが、基本的なこととして“3つのタイプ”を意識して話をする。
1 説明を聞きたい
2 自分で判断したい
3 逆にこちらから教えたい
というもの。それを判断するためにいくつか質問する。
例えばアイスブレイクの中で「先ほどのお客様は”営業の説明が長くて疲れた”とっていましたが、いかがでしょうか?」と聞いてみる。
この回答で「説明は嫌いなんだな」などと判断がつく。
もしくは「これについて何か知っていることはありませんか?」などと質問していく。
この質問で「この人は教えたがりだ」などと分かってくる。
こういった質問を繰り返していけば「このお客様はこのタイプだな」と見えてくるものだ。
1の説明を聞きたい人には「この商品にはこのような使い方がありまして……」と丁寧に説明をすればいい。
よく話を聞いてくれるし、お客様の方から「この場合、どう使えばいいんですか?」と質問も出てくる。
2の自分自身で商品について理解したいお客様に「この商品の特徴はですね、まずは・・・」などと1つ1つ説明すると、まず嫌がる。
そっと資料を渡したり、さらっと「こういったものもあります」と紹介する程度にした方がいい。
3のお客様は質問して答えたら「かなり詳しいですね。〇〇についてはどう思われますか?」とプロとして扱う。
この手のお客様は比較的楽だ。お客様の方から積極的に話をしてくれる。しかも有益な情報も手に入る。
お客様のタイプに合わせてスタイルを変える。これはトップ営業の特徴。お客様にマッチした話の進め方を話はスムーズに進む。
接客なら商談に進む。商談ならうまくクロージングまで進むだろう。
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