“無借金経営”の裏はトンだ放蕩経営だった。予備校「ニチガク」の破産に見る“銀行借入しない”ことの弊害

 

いかがでしょうか。

実は、私の実家の会社も、私が承継するまでの30年間近く、銀行から一度も借金したことがありませんでした。見方を変えれば、「銀行から借りられるほどの信用がない」状態でした。

帳簿はつけたりつけなかったり。決算書は適当。

それでも家族経営なので誰も異を唱えない。

これでは経営改善どころではありませんね。

そして、資金繰りが苦しくなってから「どこか借りられるところはないか」と右往左往する始末。

しまいにはサラリーマンの息子を連帯保証人にして、年利35%の商工ローンで資金調達する羽目に……。

こうならないためには、ある程度、銀行からの借入があったほうが良いように思います。

銀行借入があれば、借入申込の審査を通じて経営状態の悪いところを指摘されますし、悪いところを改善する必要にも迫られます。

社内に有能な財務責任者や監査役のような人がいたり、良い顧問税理士やコンサルと契約しているのならばその心配はないのかもしれませんが、ワンマン経営の会社であればあるほど、銀行との付き合いが必要なのではないかと思います。

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事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。特に倒産寸前の中小企業、零細企業、自営業の自力再生(のサポート)を最も得意としています。著書『震災後に倒産しない法』(サンマーク出版)、『借金なんかで死ぬな!』(朝日新聞出版)、『連帯保証人 なってみたらすごかった でもまだ手はある』(ワニブックスPLUS新書)、『ブラックリストなんて怖くない』(宝島社)、『働けません。』(三五館)ほか多数。1968年東京生。乙女座A型。趣味は自転車、魚釣り等。無類のネコ好き。

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