小中高生の自殺者が過去最多に。子供たちを苦しめる日本社会の環境と変化

 

ネット環境に対応できない子育て環境

では、ネットは何故ダメなのでしょうか。大人はSNS等で他人や社会とつながっているというようなことを考えている人が少なくありません。

しかし、SNSの内容をよく見てください。実際に、SNSは「インスタ映え」という単語があるように、自分の素晴らしいところや、人がうらやむような派手なことを投稿することになっています。

またSNSなどは専門家や政治家などが自分の主張をしっかりと出すことになります。そのようなことから知識などでも「自分より上がある」ということになります。当たり前ですが世界は広いし、どの分野でも学生にとっては、自分より上の人ばかりになってしまいます。SNSを見ていることによって、「天狗の鼻をへし折られてしまう」ということになってしまうのではないでしょうか。

要するに「SNSを見ていると、劣等感が強くなる」ということになります。

そのうえで、その劣等感に潰されないように、自分より弱い人を「いじめる」ということになります。当然に、親が近くで見ていれば、そのような異常行動もなくなりますし、また家族での会話があればSNSばかり見なくなりますので、そのような「劣等感にさいなまれる子供」にならなくなります。

もちろん広い世界を知ることは重要ですが、一方で、そのことで精神を病んでしまったり、自分を自分で攻めてしまうようになってしまえば、意味がありません。

しっかりと「上には上がいる」ということを認識したうえで、「自分の良さをしっかりとわかるようになった」後に、SNSを楽しめるようになればよいのかもしれません。

逆に、そのようなネット環境や、SNS環境に対応した教育にはなっていません。塾や習い事ばかりで、なおかつSNSを利用することを考えていますが、しっかりとそのデメリットを、特に子供の心にかかるデメリットを認識し、それを理解させるような教育環境になっていないということも重要なのではないでしょうか。

解答を記憶させる教育は問題を解決できない

最後は、日本の教育環境が「記憶したものを、答案用紙に書く」ということを中心にした内容ばかりです。自分で考えて「正解のない問題を考えて『ベスト』ではないにしても『ベター』な答えを得ることができる」というような学びができていません。

それはーーー。(『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』2025年2月3日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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