日本、まだ6月なのに暑すぎて大炎上! “四季崩壊”で変わる防災と経済…「ラニーニャ猛暑」の後には「冬の大寒波」到来か

 

この猛暑のあとには「冬の大寒波」がやってくる可能性大…

ラニーニャ型の気象となると、暑くて長い夏とともに、寒くて長い冬となる可能性もあります。昨年も例年より寒い日が多く、一部には大寒波が襲いました。今年の冬もまた寒波が到来するリスクがあります。

日本では近年、豪雪に弱い実態がさらけ出されました。幹線道路が豪雪による車の立ち往生で機能不全となり、ドライバーの健康問題もさることながら、物流が滞る事態になりました。除雪車の不足、人員の確保の問題などが指摘されましたが、これらの教訓をもとに、今年は早めの対応が求められます。

また屋根の雪下ろしで命を落とす人が増えています。雪下ろしは二人以上で、と言っても、老人の一人暮らしではそうもいきません。雪下ろしができずに家がつぶれたり、家が孤立して動けなくなったりしても命にかかわります。

地元のボランティア・チームを早めに組織するなり、豪雪用の避難所を開設するなり、事前に対応できることはしておく必要があります。日本の場合、イタリアなどでの避難所の整備に比べると、単なる場所の提供にとどまり、そこで病気になり、関連死するケースもあり、日ごろから安心して暮らせる避難所の体制づくりが必要になります。

豪雨災害、川の氾濫、豪雪被害は同じようなところで繰り返し発生する面があり、「50年に一度」の自然災害が毎年のように起こる異常気象が定着してきました。そして今年は「ラニーニャ」に近い動きで、猛暑、寒波の到来が予想されます。

「運が悪かった」では済まないので、豪雨、豪雪被害が予想される地域では、早めの備えが必要になります。地域で対応しきれない問題には、政府が積極的かつ迅速に対応し、「第二の能登半島」を生まないよう、事前準備が必要です。

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※本記事は有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2025年6月13日号「ラニーニャ猛暑への備え」の抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。当月配信済みバックナンバーもすぐに読めます。

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プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

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