日本で販売されていた中国産スナック菓子に、日本では使用禁止にされている食品添加物が検出されていたとして、約12万袋を回収・廃棄するよう命じられたというニュースが報じられました。以前から日本および世界中で問題となっている中国産の食品問題。果たして改善の見込みはあるのでしょうか? 今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、今回報道のスナック以外にも粗悪な偽シャインマスカットを出荷している問題を取り上げ、基準値を超える残留農薬が検出されるなどの報道があとを絶たない中国産食品に注意を呼びかけています。
※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:【中国】ますます悪質になる中国の食品安全問題
日本で「中国産スナック」12万袋が回収・廃棄に。問題が多すぎるメイドインチャイナ食品
● 中国産スナック菓子「フライドポテト うすしお味」に国内使用禁止の食品添加物が検出…千葉市が商品の回収・廃棄命じる
中国から輸入したスナック菓子に、国内で使用禁止となっている食品添加物が検出されたことから、この製品の回収と廃棄が命じられました。詳しくは、以下、報道を一部引用します。
『千葉市が商品の回収と廃棄を命じたのは千葉市美浜区の輸入会社、清水物産ホールディングスです。
6月20日に茨城県から「千葉市内の食品輸入業者が輸入したスナック菓子の検査を実施したところ、国内で使用が禁止されている食品添加物のTBHQが検出された」と連絡があり判明したということです。禁止されている食品添加物が見つかった商品は「フライドポテト うすしお味」で、2025年3月31日以降に中国から輸入された12万袋が回収・廃棄の対象となっていて、今のところ健康被害は確認されていないということです。』
今回検出された食品添加物「TBHQ」とは、酸化防止剤として食用で使われるもので、大量に摂取しなければすぐに健康被害はないといわれていますが、発がん性など健康被害の可能性があることは確かであるため、日本では使用禁止となっています。
中国で生産された食品が様々な問題を抱えているというニュースは、最近あまりメディアで目にしませんが、この問題の根は深く、解決策はありません。
2008年、中国国内で乳児用の粉ミルクにメラミンという有毒物質が意図的に混入され、それを飲んだ子供は死亡、腎臓結石、下痢、嘔吐などの結末を迎えたという事件がありました。同年、日本でも中国で製造された冷凍餃子に「メタミドホス」という有機リン系殺虫剤が意図的に混入され、死者が出る事件に発展しました。
こうした中国の食品安全問題は、今でも全く改善されておらず、むしろその手法は複雑化していると言ってもいいかもしれません。例えば、数年前から問題となっている、日本で品種改良され世界で認められているシャインマスカットの苗木を入手し、中国国内で劣悪な品質のシャインマスカットを大量生産してアジアをはじめとする世界の市場に出荷している問題があります。
この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ
シャインマスカット以上に生産にこだわり、厳しい基準をクリアしないと出荷できない、日本の高級ブドウ「ルビーロマン」も、苗木が闇で流通し、模倣品が出回っているということです。さらに注目すべきは、この模倣品のブドウから法で定められた基準値を上回る農薬が検出されていることです。以下、報道を一部引用します。
『タイの市民団体が中国産の「シャインマスカット」から、法で定められた値を超える残留農薬を検出したと発表。
タイ政府側は「よく洗えば大丈夫」だと危険性を否定しましたが、それでも「洗浄しても毒が残っている」「中国人は命よりお金が大事なのか」など批判が殺到しました。
この騒動は瞬く間に東南アジアの国々に拡大…。インドネシアでも政府が調査する事態となりました。』
● 【危機】中国産“シャインマスカット”から残留農薬 日本産への風評被害懸念「全体の問題として誤解される可能性」狙われる日本のブランド果実
このように中国などに苗木が流出し、粗悪品が市場に出回ることで、日本がシャインマスカット市場において被った被害額は年間100億円を超えるという算出もあります。
また、近年は物価高対策として冷凍カット野菜を便利に使う家庭も多いと思いますが、中国産の冷凍カット野菜から次々と基準値を超える残留農薬が検出されています。以下、報道を一部引用します。
『安く大量にまとめ買いできるとして人気を集める「業務スーパー」。5月下旬、同チェーンが販売した冷凍ピーマン(千切り)の一部から基準値を超える残留農薬が検出された。運営会社の神戸物産は「検出された値はごく微量で、通常に食べる量なら健康被害の可能性は極めて低いと考えられる」としつつ、全6万品の自主回収を決定した。業務スーパーではその直前に中国産の冷凍大根(輪切り)で残留農薬が検出されており、全品回収を発表したばかりだった。
温めるだけの調理済みだけでなく、近年は“下ごしらえ”済みのカット野菜や魚介類などの冷凍食品が人気だ。なかでも比較的安価な輸入品のニーズが年々高まっており、農林水産省によると、昨年の冷凍野菜輸入量は約117万トン、輸入額は約3319億円といずれも統計開始以来最高を記録した。金額ベースでは中国産が約半数を占めている。』
物価高だからと、ついつい安いものを買ってしまいがちですが、健康はお金では買えません。中国は、福島県産の食品にいつまでもケチをつけ続けていますが、自国の食品にもっと目を向けるべきです。食の安全を脅かすものを、自国のみならず海外諸国にまで垂れ流し続けていることに、もっと罪悪感を持つべきです。金銭至上主義で、健康よりも利益という考えは間違っているということに、いい加減に気づいてもらいたいものです。
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※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2025年6月25日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込660円)。
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