【精神科医・和田秀樹】製薬会社・長嶋茂雄・消費税。私が「日本をダメにした3大利権」に戦いを挑むワケ

 

日本を破壊した「消費税」の問題点を報じないテレビ局

さて、選挙が近づき、消費税問題が争点となっている。財源をどうするのかはともかくとして、逆進性の高い消費税はどうにかしないといけないとも思う。

すると、いつものようにキクマという多くの会社の顧問や社外取締役をやって高額収入を得ている弁護士が「そもそも消費税は悪いのか」と言い放った。

財源がないと何かと消費税になり、欧米では20%以上が当たり前で、海外より安いという説明になるが、これはヨーロッパの話で、アメリカでは消費税はない。

売上税と訳されるものはあるが、10%を超える州はない。0%の州もある。これは国の税金でなく、自治体の税金だからなのだが、逆にそれを国は財源としてあてにしていないということだ。

一つ言えることは、経済の悪い時期はあったものの、このように消費税が恐ろしく安いアメリカが世界最強の経済を誇っていることだ。

新規の産業が興ったときに、それに消費税が乗っからないから、売りやすいということは言われる。法人税というのは、利益が出てから初めてかかる税金だから、消費税より法人税を重くする方が新規参入が可能になりやすいのだ。

日本で消費税を下げる財源の話になるとき、法人税や所得税を上げようという話にならない。私は行動経済学の“人間は損に反応して消費行動をする”という理論からも、ため込みが好きな日本人の国民性からも、直接税のほうが経済のためにいいと考えている。

実際、法人税や所得税が高い頃は格差をあまり作らずに、高度成長をなし得た。逆に、それを下げてからの経済はまったく成長がない。法人税が高い頃は、経費を作ろうとして、従業員の給料を上げたし、さかんに設備投資(これは経費にならないことが多いらしいが)をした。

カーネマンもいうように、人間というのは、企業であっても損をしたくない生き物なのだ。金を使うほど税金が安くなる直接税は景気を刺激する。逆に金を使うほど税金が高くなる間接税、消費税は消費を冷やす

こんな当たり前の心理学を無視して、消費税論議をするから、財源がないという話になるし、消費税を上げないと国がもたないという話になる。(次ページに続く)

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