「習近平が行方不明」の怪情報。海外からの要人接待の席に現れず、中共機関紙も動静を報じぬ独裁者に囁かれる“失脚”の噂

 

裏ですべてを操っている中国共産党の重鎮たち

丁薛祥が中国共産党総書記に就任するという噂は、以前からありました。内部情報によると、汪洋、胡春華、丁薛祥の3人が総書記の座を争うとの報道が以前ありました。習近平は反習派と交渉し、自身が退任する場合、丁薛祥が総書記に就任するよう要求したと伝えられています。

しかし、張又侠は習近平を後ろ盾とする丁薛祥の継承に反対し、団派に属する胡錦濤と温家宝は、汪洋または胡春華の継承を推し、張又侠もこれを支持していました。

上海市長の陳吉寧については、北京の消息筋によると、胡錦濤に接近したため、首相に就任する可能性があるとされています。

さらに、元米国駐バミューダ大使で、北京の対外経済貿易大学で教鞭を執ったグレゴリー・W・スレイトン(Gregory W. Slayton)は、6月28日に『ニューヨーク・ポスト』で、習近平が最近示した退陣の兆候を詳細に指摘しています。

記事では、過去数ヶ月の状況から、習近平の退陣局面が迫っている可能性が高く、中国共産党の重鎮たちが裏で全てを操っているとし、2022年の中国共産党第20回全国代表大会で習近平に会場からの退場を促されて恥をかかされた胡錦濤もその一員だと指摘しています。

記事では、現在、習近平を支持する解放軍の高官数十名が粛清され、あるいは不可解な死を遂げ、その地位は他の派閥の将軍に置き換えられており、軍の実質的な支配者は、習近平を支援したが後に決裂した張又侠だとしています。

記事は、習近平の健康状態も懸念されており、今年8月の中国共産党第20回中央委員会第4回全体会議で退任する可能性が高いと指摘しています。または、象徴的な役職に留まる可能性もあります。

その他の兆候として、習近平の父・習仲勳が陝西省富平県に建設された記念館が、今年5月の開館時に突然「習仲勳」の名称を廃止し、「関中革命記念館」に改名されたことを挙げています。

さらに、今年5月下旬から6月上旬の約2週間の期間、外国の要人を接待したのは他の中国共産党の高官であり、習近平本人は行方不明となり、中国共産党の機関紙『人民日報』もこの期間中に習近平に関する情報を掲載しなくなったとも述べています。

加えて、中国共産党中央政治局は6月30日に会議を開催、公式メディアの『新華社』は、この会議を中国共産党総書記の習近平が主宰し、新たな条例「党中央の重大な業務に関する意思決定・調整機関の業務条例」を審議・採択したと報じました。

中共成立新機構 專家:習近平權力「進一歩削弱」的訊號

この条例の設立目的は、「党中央の重大な業務に対する集中統一的な指導を強化し、重大な任務の遂行を推進すること」にあるとされていますが、専門家は、この新機関の設立が、習近平の権力がさらに弱体化しているという信号を再び示していると指摘しています。

「自由時報」によれば、シンガポール管理大学法学教授の高樹超(ヘンリー・ガオ)は6月30日、Xに投稿し、「新華社が報じたように、中国共産党中央委員会は新たな『意思決定と議事調整機関』を設立した――もし習近平が依然として全権を掌握しているなら、これはほぼ不要な措置だ」と述べたそうです。

高樹超はさらに、最近習近平に忠誠を誓う軍の高官が次々と更迭されている状況を踏まえると、これは習近平が徐々に支配力を失いつつあることを示している可能性があると指摘しています。

この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • 「習近平が行方不明」の怪情報。海外からの要人接待の席に現れず、中共機関紙も動静を報じぬ独裁者に囁かれる“失脚”の噂
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け