だまし放題の状況の代引きトラブルをなくすために必要なこと
国民生活センターによると、宅配事業者は「発送代行事業者などの先にいる事業者などを把握する義務はない」とのことで、法的な不備も、今のトラブル増加に拍車をかけているように思います。
それに、発送代行事業者が詐欺的な商品だけを扱っているわけではなく「多くの取引を行っている中に、詐欺的な販売サイト運営事業者の商品もある」ということで、この辺りはブラックボックスになっています。
本当に、代引きトラブルをなくそうとすれば「荷物を消費者に届けてお金を受ける業者の側が、その先にいる発送代行事業者などの身元をしっかりと確認する」ことは必要です。
事前確認の厳格化がないために、結果として宅配業者も消費者トラブルを起こしている、加害行為の一端を担ってしまってることになります。その意識を強く待ち、流通にかかわる業者が審査基準を設けるなどの本気の取り組みが必要です。もしそれが業界としてできないのならば、法律によって、しっかりとした規制を行わなければなりません。
法的な網がないことをいいことに、悪質な販売サイトが発送代行業者を使い、さらに宅配業者を通じて偽物が届けられることで、多くの方が被害に遭っているわけです。その状況につけこむように、審査の緩いSNS上に次々に、悪質業者が詐欺的広告を出すという構図が長く続いているのだと考えています。
この状況を打破するためにも、法整備を含めた議論が求められます。
(この記事はメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2025年8月28日号の一部抜粋です。続きは、ご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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