自称「創造主」が信者を自殺に追い込んだ裁判に見る“ミニカルト”の恐怖

 

20億円を集めた女性占い師の手口

占い師である田斉容疑者(51)が、「建物に水晶を埋め込み、風水調整して価値を付けた家を売却する」という投資があると嘘をついて、お金をだましとったとして警察に逮捕されました。約7年間で、70人から20億円ほどを集めたとされています。

しかも被害に遭ったのは、知人・友人らで、ママ友の関係を利用して、お金をだまし取っていた事例もあり、長年、占い師として信頼していた人たちは大きなショックを受けていると思います。

占い師の女性は前の出資者に、次の出資者のお金を配当として渡すというポンジスキームという手立てを使っていたとみられています。

今回のような事件は、占い師を自称する者として絶対にしてはいけないことだと思います。

「サン!シャイン」(フジテレビ)でもコメントしましたが、被害に遭わないためは、誰かに相談して詐欺に気づくことが大事になりますが、相手が知人で占い師となれば、悩みなどを真っ先に相談する相手になりますので、被害に気づきにくい状況となります。

通常、個人で行うポンジスキームは早々に破綻しますので、詐欺行為がバレやすいものですが、この女性の場合、7年という長きにわたってお金をだまし取り続けられたのは、「占い師」という立場だったゆえだと思います。

もう一ついえば、「金運が上がる」ためにという名目でお金をだせることも容易だったと思います。そのためには、自分自身も投資がうまくいき、金運がアップしていると思わせなければならず、ブランド品などお金遣いも派手だったのもわかる気がします。

女性は、占星術(四柱推命・風水)を使った企業コンサルタントをしているなどといって「成功例」をあげて話をすることもあったようです。

いずれにしても、騙そうとする者はみてくれをよくして、お金を集める手法にたけており、口がうまいのも特徴です。日本には占いの好きな方が多くいますので、そうした人たちが今後狙われることもありますので、注意が必要です。

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悪徳業者などへの潜入取材した数は100ヶ所以上。数々の現場経験と被害者への聞き取り取材から、詐欺・悪質商法に詳しいジャーナリストとして一線で活動し、多数のテレビ・ラジオに出演している。現在はヤフーニュースのオーサ・公式コメンテーターとして、コメントやニュース記事を執筆中。消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」(2017年~18年)の委員も務めた。雑誌「ダカーポ」にて、悪徳商法に誘われたらついていく連載を担当。それをまとめた著書「キャッチセールス潜入ルポ~ついていったらこうなった」(彩図社)はフジテレビで番組化され、ゴールデン枠の特番で第8弾まで放送された。新刊11月予定「信じてみたら、ダマされる。~元統一教会信者だから書けたマインドコントロールの手口」(清談社清談社Publico)

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