本当に売れているのか?中国の自動車市場を蝕む「予約●万件」の真実

 

NIOは予約件数発表を拒否

最近、NIOトップの李斌氏もメディア取材でこう語っている。

「新型eS8の注文数は公表しない。今や自動車メーカーの“受注公開”はマーケティング寄りになりすぎている。

生産と販売のバランスを崩しやすく、自分で自分の墓穴を掘るようなものだ」。

NIOは週間販売台数の発表も否定的で、こうした面にはいわゆる長期主義的な立場に立つ。

激しすぎる市場競争

2025年の中国市場では、史上最大の価格競争(値下げ戦争)が進行中だ。

工信部・商務部・中汽協など政府部門は相次いで声明を出し、“内巻(過度競争)”を抑制し、技術革新と高品質化への転換を促している。

しかし現実には、一部のメーカーが簡易予約段階での数字競争に執着しており、業界の高品質化方針に逆行している。

短期的には「予約件数◯万突破!」で注目を得られるかもしれない。

だが長期的に見れば、虚偽の注文は納車に転換できず、誤った生産・供給計画につながり、メーカーにとって致命的なダメージとなるかもしれない。

本来の役割回帰が必要

簡易予約の本来の価値は、期間限定で消費者に早期購入優遇を与えつつ、企業が生産計画を立てるための参考情報であるべきだ。

それをマーケティング道具にしてしまえば、誇張で集めた受注は結局“バブル”に過ぎない。

虚偽の数字が現実化できなければ、失うのはユーザーだけでなく、ブランドが積み上げてきた信頼そのものだ。

簡易予約を「決断を助ける仕組み」に立ち返らせ、トラフィックを稼ぐ数字遊びに堕さないこと。

技術革新と実際の納車データで語ることこそが、持続可能な自動車産業の未来を築く道となりそうだ。

出典: https://mp.weixin.qq.com/s/NSHv2vgMyH6R7DLkdl0lzw

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