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高市首相もドリル優子もエッフェル姉さんも。ドキッ!喫煙者だらけの高市政権、紫煙をくゆらす「煙たい面々」

一部の世論調査では支持率が80%を超えるなど、多くの国民から期待を寄せられている高市内閣。この背景には、いかなる「力学」が働いているのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、その裏には「高市首相の作戦」の成功と「マスコミの異常な持ち上げぶり」があると分析。その上で、「自民党たばこ議連」をめぐる“煙たい人脈”の実情を挙げつつ、支持率をさらに10%アップさせる「裏技」を首相に提案しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:高市政権の煙たい話

見渡せば「愛煙家議員」ばかり。高市政権の煙たい話

渋谷のハチ公から徒歩5分の家で生まれ育ったあたしが「トランプ渋滞の次はハロウィン渋滞か?」なんて心配していた10月31日、自民党、日本維新の会、立憲民主党、国民民主党、公明党、日本共産党の与野党6党は、「暫定」という文字が「恒久」に見えちゃうほど長年に渡って全国のドライバーから巻き上げ続けて来た「ガソリン暫定税率」を、12月31日に廃止することで合意しました。

廃止される暫定税率はガソリン1リッター当たり25.1円ですが、1リッター当たり10円引き下げている現在の補助金が打ち切られるので、差し引き約15円ほど安くなるそうです。現在の全国平均は約170円なので、これが来年の1月から約155円になるわけです。

155円でもクソ高いので「焼け石に水」みたいにも思えますが、今年7月、わざわざ号外まで刷って「石破首相退陣へ」という誤報を流して「石破おろし」を扇動した読売新聞は、この合意を「高市政権による物価高対策の第1弾となる」などと、まるで高市早苗首相の「お手柄」であるかのように報じました。

しかし、ここであたしは言いたい!もしも「石破おろし」など起こらず、あのまま石破政権が続いていたら、遅くとも2カ月も前の11月1日、早ければ10月中にガソリン暫定税率は廃止されていたのだと!7月の参院選でハッキリと民意が示されたのですから、あとは民意に沿った政策を進めるだけだったのです。

この「民意」とは、たとえば食品の物価高対策であれば、国民は与党の「2万円給付」ではなく野党の「消費税減税」を支持したのです。

自民党が大敗し、参院でも自公が過半数を割り込んだのは、石破首相に対する「NO!」ではなく、財務省と公明党に押し切られた「2万円給付」や、安倍派の残党に強要された「裏金議員の公認」など、すべては石破首相の本意ではない部分での「NO!」だったのです。それなのに、全責任を押し付けての「石破おろし」、そして、物価高に苦しむ国民などホッタラカシでフルスペックの総裁選!

石破首相の9月7日の「辞任会見」、否、「辞任させられた会見」の直後、各世論調査では「石破首相は辞めるべきでない」が軒並み過半数を超え、中には65%に達するものもありました。しかし、そんな国民の声など完全無視の自民党は、マスコミとタッグを組み、連日の電波ジャックで恥も外聞もない総裁選を繰り広げたのです。

そして、この「自民党の都合による自民党のための総裁選」により、政治は完全に停滞してしまい、参院選が終わってから臨時国会まで3カ月半もの政治空白が生まれてしまったのです。

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安倍元首相の伝統芸をも踏襲していた高市氏の「したたか」

…そんなわけで、小泉進次郎氏を破って自民党の新総裁に選ばれた高市早苗氏は、さっそく麻生太郎氏に副総裁のポストを与え、統一教会問題と裏金問題だけでなく加計学園問題でも真っ黒の萩生田光一氏に幹事長代行のポストを与えるなど、総裁選で票をまとめてくれた裏方たちへのお礼の人事に余念がありませんでした。

そして、見ているこちらが恥ずかしくなるような「首班指名選挙」へのなりふりかまわぬ数合わせを繰り広げ、よりによって「公明党を切り捨てて日本維新の会と手を結ぶ」という支離滅裂な方法で「日本初の女性首相」という喉から手が出るほど欲しかった椅子に座ったのです。その上、自分の野望に協力してくれた旧安倍派の裏金議員を7人も入閣させるという全体未聞の人事を強行し、多くの国民が未だに納得していない「裏金問題」を「終わったこと」にしたのです。

しかし、サスガは「安倍晋三の後継者」を自称し、中国からも「女・安倍晋三」と呼ばれているだけのことはあります。国内で自身や自民党の大きな不祥事や疑惑が起こると、すぐに外交日程を詰め込んで海外逃亡し、世界各国にカネをバラ撒いて回り、ホトボリが冷めた頃にシレッと帰って来るという安倍元首相の伝統芸をも踏襲していたのです。

ま、今回の場合は、ドナルド・トランプ大統領の来日もその後の外交日程も事前に決まっていたもので、そこには何ら意図などありませんでした。

でも、こうした外交日程ありきで総裁選を行なったのは事実ですから、懐疑的な見方をすれば、新総裁が首相に就任してすぐに外交ラッシュになるように、あえて時間のかかるフルスペックの総裁選にしたんじゃないか?そう思った人も多いでしょう。

小泉進次郎氏でも高市早苗氏でも、どちらが新総裁に選ばれても自民党としての路線は「安倍回帰」であり、複数の裏金議員の入閣は既定路線でした。そのため、就任直後に外交ラッシュが来るような日程にして、裏金議員を重用した組閣に文句を言わせるヒマを与えない作戦、これがあたしの読みであり、この作戦はマンマと成功したのです。

それにしても、あたしが激しく違和感を覚えているのが、石破首相と高市首相の就任後のマスコミの扱いの違いです。確かに高市首相は「日本初の女性首相」なのですから、その点を大きく取り上げることは構いません。

しかし、その大前提として、自民党内で起こった「石破おろし」や、その後の総裁選でのエゲツない票の囲い込み、そして、高市氏が総裁に選ばれてからの恥も外聞もない首班指名のための数合わせ、こうしたモロモロの問題がすべて「裏金問題」と同じく「終わったこと」になってしまって、まったくマスコミが取り上げないのです。

中には批判的な記事も目にしますが、大方は高市首相を好意的に取り上げた記事ばかりで、挙句の果てには「どこのブランドのバッグを使っているか」とか「メイクの変化」など、まるで海外セレブのようなチョウチン記事まで垂れ流す始末。さらには、野党の女性議員がSNSなどで高市首相を批判すると、それを取り上げてその女性議員を吊し上げるという呆れ返る記事までありました。

この異常なチヤホヤぶり、まるでマスコミ全体が高市首相の支持率を上げるために一致団結しているように見えるのです。

1年前、石破茂氏が総理に就任した時は今と真逆で、マスコミは少しでも石破首相の国民への印象を悪くしたかったのか、「椅子に座ったまま相手と握手した」だの「食事のマナーがなってない」だの「服装のセンスが悪い」だの、挙句の果てには「おにぎりの食べ方が汚い」と報じ、「日本の恥」とまで批判した媒体もありました。政策についての批判ならともかく、その大半は「高市首相のバッグのブランド」のような「どうでもいいこと」でした。

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マスコミの「石破攻撃」に便乗した維新の会の議員

そして当時、このマスコミの「石破攻撃」に便乗したのが、奇しくも今は自民党と連立を組んでいる日本維新の会でした。2024年12月16日の参院予算委員会で、日本維新の会の松沢成文議員は、石破首相にこんな質問をしたのです。

松沢成文議員 「総理はヘビースモーカーで有名ですが、1日にだいたいどれぐらいタバコを吸うのですか?」

「総理はタバコを吸うそうですが」や「総理は愛煙家だそうですが」ではなく「総理はヘビースモーカーで有名ですが」という前置き、これだけでも石破首相の国民への印象を悪くしたいという意図が見え見えですが、松沢議員は他にも「自宅では吸わないのですか?奥様は隣りにいますよね?」などと攻撃の手を緩めませんでした。

石破首相は「(喫煙に関しては)多くの方からご指摘をいただき、1日数本まで減りました」と述べた上で「ゼロになるまで、もう少しかなと思っているところでございます」と、禁煙を目指していると答弁したのに、松沢議員は健康増進法の観点から首相官邸や政府専用機でも喫煙は禁止されていると指摘した上で「総理はそうした場所で一切タバコを吸ったことはないと断言できますか?」と詰め寄ったのです。

成人の喫煙は日本の法律で認められた行為であり、禁止されていない場所で他人に迷惑のかからないようにマナーを守って喫煙するぶんには何も問題ありません。

しかし、その一方で、現在では喫煙者はマイノリティーであり、社会的には肩身の狭い思いをしています。そして、人によっては、この松沢議員のように、喫煙者だと言うだけで、まるで犯罪者扱いする人もいるのです。

ま、石破前首相が禁煙しようがしまいがあたしには1ミリも関係ありませんが、ヘビースモーカーで「自民党たばこ議員連盟」の顧問をつとめる岸田文雄首相の次が「自民党たばこ議連」の副会長をつとめる石破茂首相で、その次もヘビースモーカーで「自民党たばこ議連」の副会長をつとめる高市早苗首相というのは、なかなかに煙たい話です。

ちなみに、現在の高市内閣で官房長官から総務大臣に横滑りした林芳正氏もヘビースモーカーで、石破首相と喫煙所でいろいろな打ち合わせをしていたことで有名ですが、高市首相が自分の右腕となる官房長官に抜擢した木原稔氏もヘビースモーカーで、もちろん「自民党たばこ議連」の会員です。高市首相とは古くから親交があり、今回の総裁選でも2人で喫煙所で何度も作戦会議をしたと言われています。

高市首相と言えば、総務大臣時代の「電波停止発言」が有名ですが、当時、総務大臣担当だった女性記者の1人は、タバコがとても苦手だったそうで、高市大臣はいつも服や髪がタバコ臭いので取材が辛かったと言っていました。

ま、自民党では「ドリル姉さん」こと小渕優子氏もヘビースモーカーで「自民党たばこ議連」の副会長を高市首相や石破前首相とともにつとめていますし、今回、高市首相が防衛大臣政務官に抜擢した「エッフェル姉さん」こと松川るい氏もヘビースモーカーで「自民党たばこ議連」の会員ですし、自民党にはたくさんの女性喫煙者がいます。

もちろん喫煙に性差などありませんが、せっかく「日本初の女性首相」が誕生し、安倍方式を踏襲したとは言え今のところ高い支持率を誇っているのですから、ここはひとつ、禁煙してみるというのはいかがでしょうか?これほどまでにタバコが嫌われている昨今ですから、ここで「禁煙」を宣言すれば、それだけで支持率が10%くらい上がるかもしれませんよ?

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日本の国益のため松沢議員が高市氏にぶつけるべき質問

船出だけは順調に見える高市政権ですが、今後はこれまで隠して来た旧統一教会との関係や、さんざん垂れ流して来た嘘の数々など、いろいろと都合の悪い事実が浮き彫りになり、支持率は下がって行くだけです。そのため、少しでも長く「日本初の女性首相」の座にいたいのであれば、お得意の「なりふりかまわず」で支持率を上げられる時には少しでも上げておくべきでしょう。

そこで、あたしはとても良いことを思いついたのです。去年の12月、参院で石破首相の喫煙を厳しく追及した日本維新の会の松沢成文議員に、今度は連立を組む与党の一員として、臨時国会で高市首相に対して、石破首相の時と同じ質問をしてほしいのです。「総理はヘビースモーカーで有名ですが、1日にだいたいどれぐらいタバコを吸うのですか?」と。

そして「自宅でも吸うのですか?」「隣りに家族がいても吸うのですか?」「首相官邸や政府専用機など禁止された場所でも一切タバコを吸ったことはないと断言できますか?」と問い詰めてほしいのです。そうすれば、高市首相も石破首相のように「禁煙」を決断すると思うのです。日本維新の会の松沢成文議員、責任ある政権与党の一員として、日本の国益のために、ぜひお願いします。

(『きっこのメルマガ』2025年11月5日号より一部抜粋・文中敬称略)

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