SNSで“つながりすぎる時代”の罠。あなたを蝕む「エコーチェンバー」による偏りを防ぐ“5つの習慣”

 

「エコーチェンバー」の対処法

つながる時代だからこそ、

自分の好きなモノしか見えなくなりやすい性格があることを、ちゃんと自分で認識する

偏った情報をちょっとした好奇心で見たときは、必ずその逆の方向を見る

という習慣が大事です。

昔、アメリカなどでは新聞の中に「バイオプト」という記事がありました。バイオプトとは「ある記事を反対派の意見で書いたら、それに対して賛成派はこう言っていると書く」というように、常に両方の角度からみたものはどうなっているかを新聞の中で誇りを持って載せていたんですよね。それがだんだん「一方向からみたほうがうける」となり、物事を両方の角度からみる習慣を失くしてしまったニュースメディアが多いです。それに、今はほとんどの人がニュースをソーシャルメディア経由で見るようになっています。

そうすると、「エコーチェンバー」という他の人の意見を聞いているようで、「自分が見たい世界」「自分が好きだと思っているモノ」を見ているだけになってしまう。これは本当に気を付けたほうがいいです。

ある情報を見たら、その反対側の意見の検索キーワードをYouTubeで入れてみる。例えば「気象問題はない」という動画を見た時には、「気象問題はやっぱりある」と検索する。そうやって、常に自分が囲われている環境の情報をバランスを取るようにしてみる。

あと僕自身やっているんですけど、FacebookやTwitterもアルゴリズムに全部委ねず、自分がお気に入りにしているリストを時々変えていく。そうすることによってバランスを取る。

あともう1個、FacebookやTwitterを見る時も「ふだん自分がぜんぜん使わないキーワード」を入れてみる。そうすると、「こういう世界があるんだ」と気が付く。そこでおもしろいことを言っている人、「この人の意見は参考にしたほうがいいな」って人をフォローする。このように、常に洗い替えをしていくことによって自分の中のバランスを取ることが大事です。

オンラインサロンの中でも、いろんな人のコメントが付きますよね。そのコメントの中で、ついつい自分が好きなコメントを見てしまうんですけど、たまには遠いモノを見る。それを習慣化してみるといいと思います。

というわけで

今日の話を聞いて、「自分から遠い、こういうキーワードでYouTubeを見てみようと思った」など、自分の中で自分のエコーばかりを聞かずバランスを取るために、どうやって情報を接種していくかコメントをいただけたらと思います。

エコーチェンバー対策

ある情報を見たら、反対側の意見をキーワード検索する

時々お気に入りリストを入れ替える

普段、自分がぜんぜん使わない検索キーワードを入れてみる

オンラインサロンのコメントなどで、自分が好きなものとは遠いものをみる

1~4を習慣化する

(本記事は2020年11月4日の解説動画を記事化したものです)

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IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

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