大手紙の「自民圧勝」ムードは本物か?朝日と文春で“真逆”に割れた情勢調査が示す「不都合な真実」

 

あの「裏金議員」の生殺与奪権を握る創価学会員票

こうした観点を踏まえたうえで、自民と中道が激しく対決する注目選挙区を中心にピックアップし、文春と朝日(中盤)、読売(序盤)調査の違いを検証していこう。新聞記事の「接戦」「激しく競り合う」「横一線」「互角」などの場合は、先に名が書かれた候補者を優勢と見るのが通例だ。

◇千葉8区(立候補者4人)

  • 朝日 松本泉(自民)が一歩リード、本庄知史(中道)が激しく追う。
  • 読売 松本と本庄が横一線の戦い。
  • 文春 本庄がやや優勢。松本はやや劣勢。

メモ
党の共同政務調査会長であり、過去二度にわたって自民党候補を破ってきた本庄氏としてはなんとしても勝ちたいところだ。文春は本庄氏を「やや優勢」としたが、朝日、読売は松本氏に勢いがあるとみているようだ。

◇埼玉3区(3人)

  • 朝日 黄川田仁志(自民)が優位。竹内千春(中道)、中村尚子(参政)は厳しい戦い。
  • 読売 黄川田がややリードし、竹内が追う。
  • 文春 竹内がやや優勢。黄川田がやや劣勢。

メモ
高市首相の側近、黄川田氏としては負けられない戦いだが、参政党の新人、中村尚子氏に票を食われる心配も。

◇神奈川8区(2人)

  • 朝日 三谷英弘(自民)と江田憲司(中道)が激戦。
  • 読売 三谷と9選を目指す江田が互角の戦い。
  • 文春 江田が優勢。三谷はやや劣勢。

メモ
文春は江田氏が優勢とみた。朝日と読売はやや三谷氏に分があると読んでいるようだ。

◇神奈川14区(4人)

  • 朝日 赤間二郎(自民)が優勢。長友克洋(中道)は苦戦。
  • 読売 先行する赤間を長友が追う。
  • 文春 長友がやや優勢。赤間はやや劣勢。

メモ
国家公安委員長の要職にある赤間氏だが、前回の衆院選では長友氏に約7,000票差に迫られた。この選挙区には創価学会員が多く、赤間氏の学会依存度がこれまで高かっただけに、予断を許さない展開だ。

◇東京3区(5人)

  • 朝日 石原宏高(自民)がやや優勢。阿部祐美子(中道)は懸命に追う。
  • 読売 石原と阿部が互角の戦い。
  • 文春 阿部がやや優勢。石原がやや劣勢。

メモ
前回は石原氏が接戦の末、阿部氏を破ったが、学会票への依存度が高かった。今回は学会票の流入を見込める阿部氏有利と見るのが順当だ。しかし朝日と読売は石原氏に利ありと踏んでいる。

◇東京24区(4人)

  • 朝日 萩生田光一(自民)と細貝悠(中道)が競り合う。
  • 読売 細貝と萩生田が互角の戦い。
  • 文春 細貝がやや優勢。萩生田と與倉さゆり(参政)はやや劣勢。

メモ
萩生田氏について、読売、文春は苦戦を伝えているが、朝日はわずかながら優勢とみる。創価大学など学会関連施設があり、学会票の行方がカギとなる。

◇新潟4区(4人)

  • 朝日 鷲尾英一郎(自民)が他候補を引き離し、米山隆一(中道)、大矢寿乃(参政)、野村泰暉(国民)は苦戦。
  • 読売 鷲尾と米山がしのぎを削る。
  • 文春 米山がやや優勢。鷲尾はやや劣勢。

◇石川3区(3人)

  • 朝日 西田昭二(自民)がリードし、近藤和也(中道)が追う。
  • 読売 西田と近藤が横一線の戦い。
  • 文春 近藤がやや優勢。西田はやや劣勢。

◇兵庫2区(4人)

  • 朝日 阿部圭史(維新)がやや有利な情勢。船川治郎(中道)、坊恭寿(無所属)が激しく追う。
  • 読売 やや優位の阿部を船川が追走。
  • 文春 船川がやや優勢。阿部はやや劣勢。

メモ
公明党の赤羽一嘉氏が1996年以降、ほぼ議席を独占してきたが、新党結成にともない比例近畿ブロックに出馬したため、船川氏に学会票が移る可能性が高い。

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