●余談:日本のCPACに群がる人たち
余談ながら、CPACの日本での受け手は「幸福の科学=幸福実現党」で、同党初代党首の饗庭直道は米国CPACに毎年参加、登壇している。日本での「CPAC JAPAN」に2023年第7回と24年第8回の両方とも参加している政治家は、玉木雄一郎(国民民主党代表)、青柳仁士(衆議院議員・日本維新の会国際局長)、原口一博(衆議院議員)、長尾敬(元衆議院議員・自民党安倍派)の4人。
どちらかに参加は神谷宗幣(参政党代表)、松田学(参政党前代表)。政治家以外では、田母神俊雄(元航空幕僚長)、三橋貴明(経世論研究所)、山口敬之(元TBS記者)、河添恵子(作家)など。米国からはビル・ハガティ、テッド・クルーズ両上院議員など。韓国からはチェ・ウォンモクCPAC KOREA共同議長、チェ・ヨンジェ「アジア・トゥデイ」編集局長など。
●グリーンランドをアイスランドと言い間違えて
閑話休題。トランプが認知障害気味であるというのは今に始まった話ではなく、本誌も何年か前から米国の精神病理学者の説などを引用しながらそれを論じてきた。
しかし、フィツォの最新の知見は、具体的にどんな振る舞いや言葉遣いがあったのかは分からないが、「危険な」という尋常でない形容詞が象徴するように、米国大統領としていくら何でも守らなければならない最後の一線をも踏み越えつつあることを示唆している。フィツォが欧州の同僚にその話をした前日にはトランプはダボス会議の演壇に立ち、グリーンランドを米国が領有すべき理由を延々と述べたが、その中でグリーンランドを何度も「アイスランド」と言い間違えた。それを記者から糾されたレビット報道官は「彼は間違えていない。グリーンランドは氷の島だ。混乱しているのはあなただけだ」と反論したが、こんな詭弁を弄して大統領を防衛しなければならない報道官ほど辛いものはないだろう。
問題は2つあって、1つは、他の小さな国の指導者ならともかく、米国大統領は全世界の軍事費の38%(1兆ドル弱)を一国で費やして、世界史上で最強とまで言われる軍隊を作り上げたその最高司令官だということである。だからベネズエラのようなことが起きても、世界中の誰も文句を言い出さない。幸にしてダボス会議の演説では、グリーンランド取得のために武力を用いないと明言したけれども、いつまた気分が変わるか分かったものではない。これほど世界の人々にとって「危険な」ことはまたとない。
もう1つは、この認知障害はトランプ個人の抱える問題であるにとどまらない。前任者のバイデンもまた(程度の差こそあれ)同じで、ホワイトハウスのスタッフや閣僚も家族も、ひたすらそれを取り繕い続けて任期一杯まで何とか務め上させようとした。つまり、大統領がこんな風に「裸の王様」になってしまった場合にそれに対処する術を持っていない訳で、ということは、たまたま2人の大統領が連続して老衰してしまったという話ではなく、米国という国家そのものが老衰して、こんな指導者しか生み出せなくなっているという悲惨な事態なのである。
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