中国AI「Kimi K3」の登場で大きく変わる世界のAI勢力図。中島聡が考察、中国発モデルが世界最高水準に迫るワケ

Kumamoto,,Japan,-,Nov,2,2024,:kimi,Ai,Is,An
 

中国発のAIモデル「Kimi K3」が、世界のAI業界で大きな注目を集めています。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では著名エンジニアの中島聡さんが、Kimi K3の技術的特徴や市場への影響、そしてAI業界の競争環境に与えるインパクトについて考察します。

Kimi K3のインパクト

中国のMoonshot AIというAIベンチャーがKimi K3というオープン・ウェイト・モデル(学習済みのニューラルネットワークの重みが公開されており、自分で実行したり、追加学習したりできるモデルのことです。ただし、学習に使われたデータやコードまで公開されているとは限らず、「オープンソース」とは少し意味が異なります)を発表し、大きな話題になっています。

オープン・モデルとしては、最大級の2.8兆(2.8Trillion)のパラメータを持ち(ただし、Mixture of Expertsなので、複数ある専門家の中から必要なものだけを呼び出して推論するため、毎回2.8兆全部を計算しているわけではありません)、長文処理が得意で(100万トークン、数千ページの文書を一度に扱える規模)、画像や映像も処理できるマルチ・モーダルなAIモデルで、コーディング能力に優れ、いくつかのベンチマークで、OpenAI/Anthropicの最新のモデル(フロンティア・モデル)に匹敵する能力を示しています。

中国製のオープンなAIモデルDeepSeekが、「DeepSeekショック」と呼ばれるほどのインパクトを市場に与えたのは記憶に新しいと思いますが(2025年1月)、その時は能力よりも開発コストの安さが注目を集めて株式市場にショックを与えましたが、今回は、「中国のオープン・ウェイト・モデルがついに米国のフロンティア・モデルに追いついた」という意味で、大きな注目を集めています。

この記事の著者・中島聡さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • 中国AI「Kimi K3」の登場で大きく変わる世界のAI勢力図。中島聡が考察、中国発モデルが世界最高水準に迫るワケ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け