実際にAPIサービスも始まっており、値段が米国製のフロンティアモデルと比べて安いことが注目されています(単位は百万トークンあたりの値段)。
Model Input Cached Input Output
Kimi K3 $3.00 $0.30 $15.00
GPT-5.6 Sol $5.00 $0.50 $30.00
Claude Fable 5 $10.00 $1.00 $50.00
実際に並べてみると「桁違い」というほどの違いではありませんが、「フロンティアモデルにも価格競争が始まった」という点はとても重要です。競争により値段が下がるのであれば、サービスを使う側としては大歓迎です。
パラメータ数が多いので、DeepSeekのように手軽に手元で動かすことはできませんが、モデルが公開されて、量子化(ビット数を減らしてモデルのサイズを小さくすること)や蒸留(大型のモデルを小型のモデルの学習に使うこと)が進むことを期待したいと思います。
Moonshot AIは2023年に北京で創設された会社で、創設者/CEOは、Yang Zhilinという中国人のAI研究者で、以下のような経歴を持ちます。
2015年:清華大学(北京)のコンピュータ・サイエンス学科を卒業
2019年:カーネギー・メロン大学(ペンシルベニア州)で機械学習の博士号を取得
2019年:博士課程の在学中にGoogle Brainでインターンを行い、Google Brainとの共同研究としてTransformer-XL、XLNetの論文を発表
Transformer-XLは、Transformerが長い文脈を扱うための重要なアイデアを示した論文で、その後の長文コンテキスト対応LLMに大きな影響を与えました。XLNetは、OpenAIからGPT-3が発表されるまでは最も優秀な大規模言語モデルでした。その意味では、Googleが論文「Attention Is All You Need(2017年)」で今のLLMのベースになるトランスフォーマーのアーキテクチャを発表してから、ChatGPTの発表に至るまでの「LLMの黎明期」の発展に大きく寄与した研究者の一人と言える人物です。
彼はカーネギー・メロンの博士課程に在学中にGoogle BrainとMeta AIの両方でインターンをしていたそうですが、博士号を取得した後には中国に戻り、ChatGPTの成功(2022年)を受けて、Moonshot AIの起業を決めたそうです。
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