仕事ができる人は、いつでも全力で仕事をしている――そんなイメージを持つ人は少なくありません。しかし、実際に高い成果を上げ続ける人ほど、すべての仕事に同じだけの力を注いでいるわけではないようです。「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」として知られる石川和男さんは自身のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の中で、一流のスポーツ選手に学ぶ「力を抜く技術」から、パレートの法則、決断疲れまで、限られた時間とエネルギーを成果につなげる仕事術について考えます。
仕事ができる人ほど「力を抜く」。一流だけが知っている仕事術とは?
最近、スポーツを見ていて改めて感じることがあります。
それは、一流の選手ほど「全力を出す場面」をよく知っているということです。
特に野球の先発投手です。
昔のように完投が当たり前だった時代も、そしてデータ分析が進んだ現代野球でも、一流の投手は最初から150%の力で投げ続けているわけではありません。
ランナーがいない場面や下位打線との対戦ではコントロールを重視して球数を抑える。
一方で、試合終盤、一打逆転のピンチではここぞという場面で持てる力をすべて注ぎ込みます。
「力を抜く技術」があるからこそ「力を入れる場面」で最高のパフォーマンスを発揮できるのです。
この考え方は、私たちの仕事にもそのまま当てはまります。
ところが、多くの人は「いつでも全力」が正しいと思い込んでいます。
メールも完璧に返信しようとする。資料も細部まで作り込む。
すべての会議に全力で参加する。
その結果、本当に重要な仕事に取り組む頃には、すでにエネルギーを使い果たしてしまいます。
最近は生成AIの普及によって仕事のスピードがこれまで以上に求められる時代になりました。
AIが数分で企画書を作り文章をまとめ、データを分析する時代です。
だからこそ、人間に求められるのは「たくさん働くこと」ではなく「どこに時間とエネルギーを投資するか」を判断する力です。
忙しい人ほど成果を出すとは限りません。
成果を出している人ほど「やらないこと」を明確にしています。
ここで思い出したいのが、パレートの法則です。
「成果の80%は、20%の重要な仕事から生まれる」
この法則は100年以上前から知られていますが今の時代だからこそ、その価値はますます高まっています。
例えば営業なら、売上の大半は一部の重要顧客から生まれます。
店舗経営なら、利益の多くは人気商品の一部が生み出しています。
会社でも、お客様からの問い合わせの多くは、限られた原因によって発生しています。
つまり、すべてを均等に頑張るより「成果につながる20%」に集中したほうがはるかに大きな結果を生み出せるのです。
一方で、成果につながりにくい80%の仕事は効率化したり、人に任せたり、AIを活用したりすることも選択肢になります。
「手を抜く」という言葉には少し抵抗があるかもしれません。
しかし、本当に必要なのは手抜きではなく、「力の配分」です。
マラソン選手がスタートから全力疾走しないように経営者も管理職も、ビジネスパーソンも、毎日100%で走り続けることはできません。
だからこそ、どこでアクセルを踏み、どこで巡航運転に切り替えるかが重要なのです。
心理学には「決断疲れ」という考え方がありますーーー(『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』2026年9月10日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
この記事の著者・石川和男さんのメルマガ
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