トップ営業ほど「完璧」を目指さない。商談に「20%の余白」を残す本当の理由

 

3つ目の理由は「お客様自身も、自分が本当に欲しいものが分かっていない」ということ。

とくに家づくりはお客様にとって「初めての経験」であることが多い。

初めてだからこそ、お客様の頭の中はハッキリしていない。

・何が不安なのか

・どうなれば満足なのか

・何が引っかかっているのか

それさえも、自分自身で言葉にできない。

そんなものだ。

そんなモヤモヤした状態のお客様に対して、営業スタッフから「これが完璧な正解です」と言われたところで、納得できない。

お客様本人が分かっていないことを「営業スタッフが完璧に予想する」というのは不可能なのだ。

実際、あなたも事前に必死で作った資料を見せた際「ちょっと違う感じですね」と響かなかった経験があるはず。

だからこそ、事前の準備は80%でいい。

残りの20%は商談の中で見つけていく、「受け皿(余白)」として空けておく。

売れる営業スタッフは相手の頭の中にある「モヤモヤの正体」を一緒に解決しようと考える。

提案する前に、まず相手の頭の中を確認する。

モヤモヤが晴れれば、商談が自然と良い方向へ流れる。

営業という仕事の本質を突き詰めていくと、「予測して、確認して、また予測する」といったサイクルになる。

事前の80%の準備で「おそらくこうだろう」と予測する。

実際の商談で、お客様の言葉を聴きながら「本当はどうなのか」を確認する。

その場で得た情報をもとに「こう変更するとさらに良くなりますね」と提案に反映させる。

結果を出すトップ営業は、例外なくこのサイクルを回している。

だからこそ、彼らの商談は柔軟性が高い。

お客様にとって心地よいものになるのだ。

例えば間取りであれば、主要な部分を空欄にしておき、「ここはご意見を伺いながら一緒に書き込みたいと思い、あえて空けておきました」と意見を聞く。

これだけで、お客様は「自分で作り上げている」というワクワク感を抱いてくれる。

完璧に準備した資料を作ると「どうしても納得させたい」という気持ちになる。

しかし、お客様と一緒に進めるなら、強引にならない。

これによって、お客様と一体化できる。

その結果、「営業される」 → 「一緒に良いものを作るパートナー」と変わっていく。

自分の知識やトークを完璧に武装して、お客様を論破しようとする営業は二流である。

自分の準備に固執しない。

そしてお客様の声を聴くための余白を作る。

それこそが本物のプロフェッショナル。

お客様と一緒に作り上げる楽しさを、ぜひ味わってほしい。

【本日のポイント】

・事前の準備は80%に抑え、商談に「20%の余白」を残す

・お客様自身を巻き込み、一緒にプランを作り上げることで満足度は最大化する

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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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