先の皇室典範“改正”は「違憲だ」と国を提訴。漫画家・小林よしのりが「愛子さま排除法」とも呼ぶべき改悪に激怒する理由

 

繰り返すが「一君万民思想」とは、天皇という唯一の君主のもとでは、すべての人民は本来平等であり、君主と人民の間に世襲的な特権階級が存在すべきではないという政治思想である。

では、この思想はいつどのように日本に形成されてきたのか?

それを詳しく述べていくとかなり長くなってしまうので、ここではごく簡単に解説するにとどめるが、その源流は古代にまで遡る。

古代シナには「王土王民」思想というものがあった。

『詩経』には次の有名な一節がある。

「普天之下、莫非王土。 率土之浜、莫非王臣」

(天の下にある土地はすべて王の土地であり、その土地に住む者はすべて王の臣下である)

ここには、地域ごとの支配者や中間的な権力者を超えて、天下全体を統治する唯一の君主が存在するという考え方がある。 つまり「一君」である。

ただし、これはあくまでも「王を頂点とする支配秩序の正統性」だけを示すものであって、その下にいる民の平等までは言っていない。

ところがこれが日本に入ってきて、時代を経ると「すべての人民は天皇のもとに等しくある」という政治観へと変化していく。

そこから民が天皇の「おおみこころ」を仰ぎ、天皇が民を「おおみたから」として大事にするという考えが生まれ、大化の改新による「公地公民」の理念も作られていったわけである。

とはいえ実際には、天皇と民の間にはその時その時の「権力」が存在し、それに伴う身分・階級といったものが存在していた。 その権力の最たるものは「幕府」である。 幕府は天皇と民の間に存在し、民を支配するために身分や階級を作っていたのである。

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