カニの大量発生に頭を悩ますキューバの政府関係者が放った言葉が、中国人民を憤慨させています。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、この件に関する中国ネットユーザーたちの反論を取り上げつつ、そこからビジネスパーソンが学ぶべき姿勢を記しています。
中国人に学べ
キューバでは、カニが大量発生して困っているそうです。食べられるものかどうかもわかっていないので、地元の人たちも獲ろうとせず、処分するしかないようです。
そこで、政府の発言。「中国人が来ても、役に立ちそうにない」。昔から、「何でも食べる」と言われる中国人を茶化して言ったものです。
中国人は、この発言に怒ることもなく、反論しています。
「中国人をみくびってもらっては困る」
「我々は100通りの食べ方を知っている」
「中国人を呼んでみろ。3ヵ月後には絶滅危惧種になるから」
など。実に興味深いコメントです。その中で、私が感心したコメントがあります。良い意味で、中国人の貪欲さが表れています。
食べられるものは食材に、食べられないものは薬材に、薬にもならないものは建材になる。
すべてのものを無駄にしないという、思想とも言えるコメントです。食べられるものは、100通りと豪語する、さまざまな調理法で食べてしまいます。食べられないものは薬材に、というところも素晴らしい発想です。漢方薬などは、まさにそう。効能はありますが、そのままでは食べられないので、薬にしてしまうのです。そして、それでもダメなら、建材にして使うのです。普通なら捨てるようなものでも、固めれば、建材になるのです。ものを無駄なく使い、売れるものに変えていくのです。ビジネスでは、非常に重要な考え方です。
ある程度はリサイクルするシステムが、日本にもできてきましたが、まだまだ捨てているものがたくさんあります。特に食材はその廃棄率が高く、情けないとさえ思ってしまいます。カタチが悪いというだけで捨てられる野菜。漁獲量が少ないので流通させられない、という理由で捨てられる魚介類。食材ではありませんが、売り値より人件費の方が高いので、山に放置される木材。日本の社会には、こうした「もったいない」が溢れています。この捨てられるものを拾い上げ、新たな価値を付加すれば、確実に売れるようになるのです。