夫や妻と、ニュース番組やバラエティーを観ながら何気ない会話を交わす、職場でのグチをこぼす。そんなことでも日々繰り返せば、イザというときに威力を発揮するものです。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、夫婦間における日常的な会話の積み重ねがいかに大切か、事例を交えながら力説しています。
軽い会話は予防薬
我が家では例えば、トイレットペーパーの補充についても、家人はすぐに私に言うわけです。私は全く意識していなかったのですが、トイレットペーパーを補充するのがいつも家人だ、あなたは空になっても補充してくれない!こういうのは思いやりなんだから、なくなりそうになったらみんなが相手を気遣って補充するべきでしょ。なんてことも、気になったらすぐに言うんですよ。
この手の会話って、夫婦仲が冷えてくると(つまり会話量が減ってくると)ホントにやらなくなるんです。どっちかがガマンしちゃうんですね。そんなことでいちいち目くじら立てるのもイヤだし、改めて議論するような話でもないし、この話をしてお互いが気分悪くなったらもっとイヤだし、生活にとってそれほど大事でもないし…って考えて、グッと飲み込んでしまうんですね。
これが最初の危機ですから。これを一度でもやると、ドンドン冷えてきます。というかむしろ、この手の話こそ、ドンドン夫婦間で話さなきゃ、話せるようにならなきゃいけないんです。こんなどうでも良い、おカネにも人生にもそれほどの重みがないテーマを、いつでも冷静に話が出来るように関係性をメンテナンスするために、普段のどうでも良い会話が重要になるんですよ。
みなさんは、大事な話、例えば、
- 家を買うか買わないか
- 転職をしたいんだけどどう思うか
- 子供をもう一人持つかどうか
- 降格して年収が下がってしまった
- 実家の母親が認知症になった
みたいなテーマなら話さなきゃ、こういうテーマならもちろん話せますよ、だから大丈夫だと思いますって考えているんですね。アフォですか。
たかがトイレットペーパーの補充という会話すら出来ない夫婦が、こんな重たいテーマを気軽に話し出せるわけがないでしょ。気軽に話し出せないということは、事が煮詰まってから、つまりもうこれ以上は時間伸ばしが出来ないぞ、二進も三進も行かなくなったという状況になってから、
■ 今日はとても大事な話があるんだ…
って前フリをしてから話し出すんですよね。もっと軽症でことが煮詰まる前に話し合っておいたら、揉めることなく話がまとまるわけですよ。でもその時には、
- この程度ならまだ話さなくても良いよな
- なんとなく言いづらいから後にしよう
- 自分がガマンすれば済むことだから
って考えて、「気軽に」話が出来なかったわけですよ。そんな関係性では、会話は常に事が煮詰まりきってから、切羽詰まってからでなければスタートしませんよね。その時には重大な岐路に立っているわけですから、利害関係も、インパクトも大きくなってますから、お互いの我がぶつかることになるわけですよ。
- そんないきなりお義母の面倒を見てくれって言われても…
- え?年収が下がったからパートに行け?
- この年でもう一人子供が欲しいだと?
そんな重たい話をいきなり振られて、今すぐ結論を出せって言われても…って話になるわけですよ。そこまで煮詰めちゃったら、しょっぱい味しかしませんよ。そんな重たいテーマを、会話量の少ない夫婦が冷静に、にこやかに、建設的に進められるわけがないでしょ。