歯周病予防のためにもペットに歯磨きをしてほしい。でも、そもそも歯を磨く習性のない犬や猫は、歯磨きを嫌がる子が珍しくなく、悩んでいる飼い主さんも多いようです。そこで、メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤先生が、歯磨き好きにするためのコツをわかりやすく教えてくれます。
嫌がる、犬と猫の歯磨きで必要なこと
犬や猫にはそもそもが、歯を磨くという習性はありません。人間と暮らすようになり、食べ物も良くなり。それに伴い、出てきた行為ですから、嫌なのは当然のことです。
犬猫が「虫歯になりにくい」と言われていても歯周病になりやすく、3歳以上の犬の80%は歯周病とも言われています。歯周病予防のためにも歯磨きはとても大切です。
家庭で簡単にできる方法を今週はお伝えしたいと思います。
1)歯を磨くために必要なこと。「歯ブラシ」を好きにさせる方法
まず、いきなり「歯ブラシ」を使って歯みがきをするのは、ますます歯磨きが嫌いになるので、絶対にやめてください。無理なくデンタルケアに慣れるように「歯ブラシが大好き」になるように、まずはスキンシップやコミュニケーションを交えた方法を取り入れてみてください。
まずやっていただきたいことは、おやつを握って犬の気をひく、関心を持たせるための方法の1つ「ハンドコング」の方法です。
やり方は簡単です。握った手の中のおやつを当てさせて食べさせます。その際に口や、口びるをめくることに対してなれさせます。歯や口を触らせてくれるようになれば安心です。必ず「おりこう」と褒めてからおやつを与えてください。歯を触らせるといいことがあるんだと覚えさせます。
続いて、おやつを握った手で歯ブラシを持ちます。歯ブラシに良い印象を持ってもらえるよう、口を触ってからおやつをあげてみましょう。これを繰り返すと、歯ブラシが好きになります。
2)歯磨きをしよう!!そのポイントとは?
犬や猫が、歯ブラシで遊び始めたり、嫌がったりし始めたら、すごくいいことです。下記のことを注意してみてください。
歯みがき前に散歩やおやつで遊ぶなどして、しっかり発散させてください。落ち着いてから歯みがきしましょう。最初は舐めて、一擦りだけでもOKです。そこからが1歩です。無理しないで、磨くことが一番のポイントです。
■まとめ
食べ物が良くなるに連れて、人間と同じ病菌の不安が犬や猫にも出てきています。飼い主さんが注意し、ケアしてあげてください。わからないことは、獣医師さんに聞いてください。
人間は歯がなくなっても「入れ歯」などでカバーできることもありますが、犬や猫は全くありません。食べ物が食べられなくなるだけですので、本当に注意してあげてくださいね。
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