敵なら誰でも「左翼」呼ばわり。トランプと安倍という同じ穴のムジナ

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大統領選の結果を断固として認めず、支持者を扇動し議会襲撃のクーデターに出るも失敗、その後もアカウントを凍結したツイッター社を別アカウントで猛批判するなど、往生際の悪さを晒し続けるトランプ氏。12日に事件後初めて公の場に姿を表したトランプ氏は、議会襲撃に関する自身の責任はないと言い切りましたが、米国史上最悪の大統領として記憶されることは確実のようです。そんなトランプ氏の「悪あがき」を時系列順に記しているのは、メルマガ『きっこのメルマガ』著者で人気ブロガーのきっこさん。記事中できっこさんは、トランプ陣営の代理人が起こされた損害賠償請求訴訟も取り上げ、日本でも「桜を見る会」で国民に多大な損害を与えた「主犯」たる元安倍晋三氏公設第1秘書を訴え、往生際悪く逃げ回る安倍氏の罪を糾弾すべきとしています。

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往生際の悪い男と執念深い女

米大統領ドナルド・トランプの悪あがきが止まりません。昨年11月の大統領選での敗北を未だに認めず、ツイッターなどで何の根拠も示さずに「選挙は不正だった」「私の票が盗まれた」と妄言を繰り返し、選挙結果を覆そうと各州で多数の訴訟を起こしました。しかし、何の証拠も示さない一方的なイチャモンのような訴訟なので、裁判所は相手にせず、全て失敗に終わりました。

1月2日には、トランプが直接、僅差で敗れたジョージア州の投開票を担当した共和党のラフェンスパーガー州務長官に電話をして、1時間にわたって「投票機ごと持ち去られたトランプの票が見つかったので選挙結果は逆転したと言え」と恫喝まがいの口調で圧力をかけました。この音声データは、ワシントンポスト紙が4日に公開しました。トランプは他の州の担当者にも同様の電話をかけていたと報じられました。

そして、1月6日、とうとう前代未聞の大事件が起こってしまったのです。この日は、午後1時からの上下両院合同会議で、大統領選の結果が確定され、勝者であるジョー・バイデンを次期大統領へ選出する連邦議会が行なわれる予定でした。しかし、トランプをこれを阻止するために、ホワイトハウス近くの広場に自分の支持者を数千人集め、連邦議会が行なわれる議事堂までデモ行進するように命じたのです。

「我々はもっと激しく戦わなくてはいけない!」「不正選挙をした奴らに我々の強さを見せつける必要がある!」「皆さんは特別な人々(Special People)なのだ!」「皆で議事堂へ向かおう!私は常に皆さんに寄り添っている!」というトランプの言葉を聞いた支持者の中には、ナチスドイツ式の敬礼をする者が散見されたと報じられました。この様子はツイッターでも発信され、多くのトランプ支持者がデモ隊に合流しましたが、その中には、かつての奴隷制を想起させる南軍旗を掲げた者たちや、極右団体「プラウドボーイズ」の集団なども混じっていました。

議事堂前に集まったデモ隊は暴徒化し、警官隊の制止を振り切って議事堂内への侵入を試みるようになり、激しいもみ合いが続きました。午後2時には、暴徒が警官隊から奪い取った盾で議事堂のガラスを割って侵入し、扉の鍵を内側から次々と開けたため、そこから多くの暴徒が雪崩のように侵入しました。この時、上下両院はアリゾナ州の選挙結果を確定させる審議中でしたが、警察からの連絡を受けて審議は中断、議員らは避難しました。

下院では暴徒が議場の扉を破壊して侵入しようとしたため、警官隊は議員らにガスマスクを着用させ、暴徒排除のために催涙ガスを使用しました。周辺の州からも応援の警官隊が次々と到着しましたが、議事堂を占拠したトランプ支持者の勢いは止まりません。議事堂内のペロシ下院議長の事務所は、侵入した暴徒によって家具などがめちゃくちゃに破壊され、壁の写真が破かれ、「俺たちは引き下がらない」という置手紙があったと報じられました。

この様子は、全米のテレビなどでリアルタイムで報じられ続けました。ここまで来て、ようやくトランプは「平和的に!」というツイートを発信して支持者に自制を求めましたが、時すでに遅し。現職の大統領が、自分の支持者を扇動してクーデターを起こし、民主主義を破壊するという前代未聞の大事件となってしまったのです。結局、トランプ支持者の排除は夜までかかり、議事堂に侵入して警察官に銃で撃たれた女性1人と、議事堂周辺で警官隊ともみ合いになった3人の計4人が死亡しました。そして、負傷して病院に搬送されていた警察官1人も翌日に亡くなり、これまでの死者は5人となってしまいました。

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