直営店の大量閉鎖や183人の希望退職など、大幅な事業縮小に追い込まれているステーキチェーン「いきなり!ステーキ」にある疑惑が持ち上がった。一瀬邦夫社長が社内報で伝授した肉カット術が、客の希望よりも大きめに切ることを推奨しているようだと波紋を広げている。
「いきステ」社長が注文より多く肉カットするよう指示?
弁護士ドットコムによると、問題になっているのは、5月21日付のペッパーフード社内報(第289号)に掲載された記事で、一瀬社長自らステーキ肉カットのノウハウを詳しく解説している。
ネットでも読むことができるため見てみると、一瀬社長はいきなり肉に包丁を入れるのではなく、“間を取ること”の重要性を力説。
例えば、「200グラムでお願いします」と言われても、希望通りぴったりのサイズになることはまずありえない。そのため、「多少前後する事がございますが、よろしいでしょうか」という言葉をかけるよう推奨している。
ここまでは一瀬社長が言う通りだ。オーダーカットというシステムである以上、このような対応をすることが当然だろう。
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しかし、問題は後半に書かれていた部分。
「カットして肉が、350gになってしまっても、従来のように限りなく300gになる様に切りおとさないでください」とし、「この場合、従来ですと『すみません』と言って300g近くまで切り落としてお客様のご納得をしていただいていました。しかし、計量して350gになってしまったら、先ずはお客様の目を見て、間を取ります。次に『レアがオススメですが、焼き方をお伺いします』と言います」と書かれている。
続けて、「もし、お客様がもう少し減らして下さいと言った場合だけ、少し減らして差し上げます」としているものの、“客からの申し出がない限り切り落とすな”いう風に読み取れる。
300グラムのステーを注文したのに、350グラムの料金を支払うことになり、客側としては腑に落ちないということになりそうだ。
この肉カット技術の解説に悪意があるというわけではなさそうだが、誤解を生んでしまう表現であることは間違いないだろう。
「わざと多めに切ることはない」会社側は否定
いきなり!ステーキを運営するペッパーフードサービスは弁護士ドットコムの取材に対して、「肉には個体差があり、従業員の熟練度にもよるので、グラム数が多くなることはあります」とした上で、「当然、わざと多めに切っているということはありません」と疑惑を否定した。
いきなり!ステーキは「肉マイレージ」をユーザーの意に沿うよう改訂したり、今月1日からモバイルオーダーを導入するなど、現在会社立て直しの真っ只中。
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余計にカットした分を“サービスする”ような方向に持っていけば、「いきステ」ファンはさらに増えるかもしれない。