「統一教会」名指しも裏目。岸田首相“棒読み”所信表明演説の無内容

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政権発足から1年を迎えるタイミングで行われた、岸田首相の臨時国会での所信表明演説。しかしそれは人気ブロガーのきっこさんによれば、「ツッコミどころが満載」のスピーチだったようです。今回きっこさんは『きっこのメルマガ』で、岸田首相の演説における矛盾点や事実誤認と言っても過言ではない箇所を、具体的な数字等を挙げつつ指摘。その上で、何もしないリーダーである岸田首相こそが「最大の国難」と結論づけています。

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岸田文雄こそが国難

安倍晋三、菅義偉、岸田文雄と、3代にわたって野党が要求する臨時国会の召集から逃げ続けて来た自民党政権ですが、さすがに秋の臨時国会を開催しないわけには行かず、「おとぼけメガネおじさん」こと岸田首相は10月3日、覚悟を決めて俎上ならぬ壇上に立ち、経産省の無能なスピーチライターが書いた所信表明を棒読みしました。

それにしても、何というタイミングでしょうか。岸田首相が所信表明演説の冒頭で「多層的な外交の展開と防衛力の抜本的強化を通じて、アジアと世界の平和と安定を断固守り抜いてまいります」と述べた翌朝、北朝鮮のミサイルが日本の国土か領海内に着弾する恐れがあるとJアラートが響きわたりました。

段階的に防衛予算を拡大して行きたい自民党政権にとって、これほどのフォローはありません。安倍首相の時代から、北朝鮮のミサイルは防衛予算拡大のための大義名分なのですから、自民党政権としては定期的に発射してもらわないと困るのです。安倍首相の時代には、まるで金正恩とホットラインで繋がっているかのように、阿吽の呼吸でミサイルが発射され、米国製の武器兵器を大人買いするための口実とされて来ました。

ま、それはそれとして、今回の所信表明もツッコミどころが満載なので、横道に逸れずにサクサク行きたいと思います。まず岸田首相は、福島の復興の成果として「長期にわたり帰還が困難とされた区域への住民の帰還」や「55の国と地域のうち43の国と地域での輸入規制の撤廃」などを挙げました。しかし、前者は住民の1割も帰還しておらず、後者に至っては未だ12もの国と地域が日本の食品を規制しているというのに、国と東電は福島の海に天文学的な量の自称「処理水」という名の放射能汚染水を垂れ流そうとしているのです。

岸田首相は「多くの皆さんの力により、福島は着実に復興に向け歩みを進めています」などと抜かしましたが、その復興の足を引っ張っているのが、経産省OBの天下り先である原子力ムラとベッタリ癒着している自民党政権ではありませんか。その証拠に、今回の所信表明では、さんざん福島の復興について取り上げておきながら、その原因については「東日本大震災という未曽有の国難」と言っただけで、「原発事故」どころか「原発」というワードさえ一度も使っていないのです。

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さらに言えば、「エネルギー政策」のところでも、「エネルギー安定供給の確保、再エネ・省エネの推進、農産物の国内生産を通じた食料安全保障の確保など、エネルギー・食料品について、危機に強い経済構造への転換に取り組みます」と述べるにとどめ、「原発」のゲの字も口にしませんでした。

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