将来や未来のこと、人間関係などについて考えると、ついネガティブに考えてしまうのはなぜなのでしょうか。明るく前向きな人を見ていると比べてしまいがちですが、メンタル心理カウンセラーなどの資格を持つHSPアドバイザーのRyotaさんは、「ポジティブ思考とは明るさ・前向きさとは違う」と考えているようです。自身のメルマガ『【HSPの教科書】HSPアドバイザーが教えるHSPの生き方・働き方&質問回答集』で、無理なくポジティブ思考を強める方法を教えています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/メルマガ原題:無理のないポジティブ思考の強め方「明るさ・前向きさとは違ったアプローチとは?」
この記事の著者・HSPアドバイザーRyotaさんのメルマガ
「明るい・前向き」な考え方だけがポジティブではない
今回はポジティブ思考のお話。
落ち込みがちな人。悩みがちな人の多くは自分をネガティブだと考えています。そのネガティブ思考を「悪いものだ」とし、ポジティブになりたいとも考えるでしょう。人は自分が持っていないものに憧れます。また、今の悩みに反発して考えやすい傾向があります。ネガティブで悩む人がポジティブになりたいと思うのは…無理ない話です。
では、明るい・前向きな自分になれるでしょうか。考えれば考えるほどしんどくなりますよね。実はポジティブ思考とは「明るさ・前向きさ」とは違ったものです。誰でも簡単にポジティブになれる考え方がありますので、お話していきますね。
正しいポジティブは「受け入れること」
ポジティブ思考とは「それでいい、これでいい」です。例えば、将来のことを想像するとしましょう。ネガティブ思考の人は以下の想像をします。
- どうなるんだろう
- 悪い状況になるのではないか
- 仕事が続けられないかも
といっても、これは悪いことではありません。ネガティブは慎重だ、ということですから。悲観的に考え、それに備えることができるのです。
「仕事が続けられないかも。」
と思うから、他の仕事を考えるでしょう。自宅でできること。副業、内職。資産運用なども考えられますよね。
これに対してポジティブ思考を発揮すると「どういう状況でもそれでいい」となります。仕事が続けられなくなったとしても「それでいい。そこから自分なりに考えていけばいい」です。今より何かしら悪い状況が発生したとしても「それでいい」です。自分なりに最大限努力はするでしょう。それ以上、自分を責めるような考えを持つ必要がありません。
現状をただ受け入れていくことは、驚くほどポジティブなことなのです。
- 失敗したらどうしよう
- 続けられなかったらどうしよう
「それでいい」のです。恋愛で別れが発生しても「それでいい」のです。そこからも人生があります。自分なりに、また色々とやっていくでしょう。実はこれって、明るさや前向きさも含まれます。何事にも「そこから行動しようと考える」ため、驚くほど前向きですよね。ピカピカ明るく、笑顔!という明るさはないものの、過去を振り返ることもしていません。これならネガティブ思考の人も受け入れやすいのです。
結局、ネガティブ思考の人がポジティブになろうとすれば、現状の否定が入ります。「ネガティブだからダメなんだ」が根底に出るじゃないですか。この時点でネガティブになってしまうのです。ネガティブ思考でも「それでいい」。その自分で生きていけるし、やっていける。これはポジティブが入っていますよね。
ポジティブとネガティブは「思考傾向」の考え方となります。いいことが5つ。悪いことが5つあり、この10個のうち3つを拾いあげるとしましょう。ポジティブ思考の人はいいことを拾いあげ、ネガティブ思考の人は悪いことを拾いあげます。
ネガティブ思考の人は「悪いこと2つ、いいこと1つ」を拾いあげることを目指せばいいのです。うまくいっても、うまくいかなくても「それでいい」。ただ、やるべきことを淡々とやっていれば、人生は続いていくのです。
まずはこの、受け入れる姿勢を作り、ネガティブの中にポジティブを加えていきましょう。
項目のまとめ
- 明るさ、前向きさを求めれば、ネガティブ思考の人は現状への否定となってしまう
- ネガティブでも「それでいい」。こうすると、ポジティブが加わっていく
- ネガティブとポジティブの共存を目指そう。その方が自責をせず、ポジティブ思考を育てられる
毎日のポジティブに気づくワークを試そう
私たちは1日の中で様々な体験をしています。悪いこともあればいいこともあります。先ほど、
いいことが5つ。悪いことが5つあり、この10個のうち3つを拾いあげるとしましょう。ポジティブ思考の人はいいことを拾いあげ、ネガティブ思考の人は悪いことを拾いあげます。
とお話ししました。
ネガティブ思考の人は1日の中の「悪いこと、つらかったこと」に意識を向けています。考えれば、必ずいいことがあるはずです。そこで、毎日「今日の良かったことに目を向ける練習」をしましょう。おすすめはポジティブ日記を書くことです。といっても、ポジティブ日記は「ギッシリ書く」をすれば続けられなくなります。以下の方法をお試しください。
- 今日のよかったことのタイトルを書く
- 今日のよかったことを3つ、箇条書きで書く
- 可能ならカレンダーに書く
これで今日の良かったことを考えられますよね。良かったことが見つからない場合、今この瞬間から「良いことを作る」を実践します。日ごろから良かったことに目を向けられていない場合、よほど大きなことしか喜べない自分になっているでしょう。例えば、こんなことでも良かったこと。いいことです。
- 天気が良かった
- 運動できた
- ご飯が美味しかった
- 明るく挨拶できた
- 春の匂いがした
- 面白い漫画を見つけられた
考え方を変えれば、こんなこともあり。
- 大失敗がなかった
- イライラが少なかった、怒らなかった
- よく眠れた
- 安く買い物ができた
継続すれば自己洞察力が身につきます。自己洞察力とは、自分を振り返る力のこと。カレンダーに毎日の嬉しいことを書けば、嫌でも「こんなにいいことあったんだ」と思えるでしょう。
最近いいことがないのなら「ケーキでも買って食べるか」と喜びを作ることもできます。実際にポジティブ日記を2週間ほど試すと、ストレスを受けにくくなる・幸福感が上がる結果も出ています。
普段から「嬉しいことを考える」は、苦手な人のことを考える時間も減らしてくれますよね。1日5分だけで構いません。ぜひお試しください。
項目のまとめ
- ポジティブ日記を書くことで、自己洞察力と幸福感が上がっていく
- 日ごろから「嬉しいこと」に意識を向けよう。苦手なこと、嫌なことへの意識が相対的に減っていく
- 大失敗がなかった。というのも実は嬉しいこと。喜びの見方を変えてみよう
想像の癖を正そう
人それぞれ考えの癖があります。これ、気づいていない人が多いんですよ。ネガティブ思考の人もネガティブの方向性が違います。例えば将来不安。これも種類があるんですよ。
- 孤立
- お金、収入
- 健康
身体の弱い人は健康面の悩みに注目します。人間関係の苦手な人は、孤立不安を持つでしょう。皆さんもネガティブになる場合、そのポイント・軸となることがあるはずです。それが考えの癖・想像の癖なのですね。
例えば後悔パターン。人と話した時に「そういえば…あの一言。余分なこと言っちゃったかなぁ。」という後悔。別に相手は気にしていないのに、いつまでも自分の一言を考えてしまう状態です。これはネガティブ思考に多いパターンでしょう。
では、その考えが的中したことはあるでしょうか。大体、モヤっとした言葉があれば、相手との関係性は悪くなります。疎遠になっていくんです。相手が気にしてなければ、
- また誘われる、話せる
- 同じような付き合いが続く
じゃないですか。これは考えすぎと言えるのです。この考えの癖をーーー。(『【HSPの教科書】HSPアドバイザーが教えるHSPの生き方・働き方&質問回答集』2025年2月16日号より一部抜粋。このメルマガのバックナンバー購入はこちらからどうぞ)
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