高市首相を全力でヨイショも「自民復党」は困難。裏金議員・世耕弘成が「参院幹事長」のポストを盾に幅を利かせ過ぎた代償

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いわゆる「裏金問題」で党を追われるも、無所属で衆院選を2度勝ち抜いた世耕弘成氏。その実績をもって自民党への復党を目指す世耕氏ですが、事は簡単に進まないのが現状のようです。今回のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では元全国紙社会部記者の新 恭さんが、世耕氏の党復帰を阻む和歌山県内の政治的対立や参院自民党の力学を分析。さらに高市首相が復党を後押ししきれない事情にも目を向け、かつての参院トップが描いた「復帰のシナリオ」に生じた誤算を明らかにしています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:世耕弘成・復党シナリオの誤算

絵に描いた餅に終わるのか。世耕弘成「復党シナリオ」の誤算

無所属の衆院議員、世耕弘成氏はいま、高市首相を持ち上げることに専念している。10月2日、Xに投稿した動画で、現在編成作業中の来年度予算の内容を称賛した。

安倍内閣でもできなかった革命的な取り組みを高市総理のリーダーシップで実行中です。

世耕氏にとって、安倍晋三元首相ゆずりの積極財政で気脈を通じる高市首相が頼みの綱である。首相の一声で復党を果たし、もう一度、権力レースの表舞台に立ちたいのだ。

政治資金パーティー収入の不記載、いわゆる“裏金事件”で安倍派は解散し、かつて「五人衆」とうたわれた実力者たちの命運は分かれた。松野博一氏は組織運動本部長、西村康稔氏は選挙対策委員長、萩生田光一氏は幹事長代行。彼らは、かろうじて党の役職をつとめている。その一方、高木毅氏は落選後に政界を去り、勧告を受けて離党した世耕氏は復党のための“運動中”だ。

無所属で立候補しても、2度の衆院選に連勝した。きっとこの実力を認め、党は受け入れてくれるはず。世耕氏の思い描いた「復党シナリオ」はいまのところ、壁にぶち当たっている。今年5月28日に復党願を党本部に提出し、その審査のための自民党の党紀委員会が8月6日と10月15日の2回にわたって開かれたが、いずれの会合でも結論が持ち越された。

党紀委員会は衆参の議員や元議員、有識者の計18人で構成される。現在の委員長は浅尾慶一郎氏だが、野党歴が長く、それほど委員会メンバーにグリップがきくわけではない。

そのためか、「復党容認」の方向でまとめようという気配もなく、10月15日の会合では松山政司氏と宮澤洋一氏が復党に賛成、野田聖子氏、上川陽子氏、稲田朋美氏らが「時期尚早」と表明するなど、意見のばらつきが目立った。

浅尾委員長は審査後、記者団に「出席者の意見が『復党容認』と『時期尚早』に分かれた」と説明、結論を先延ばしにする方針を示した。高市首相の意向が世耕氏復党に傾いているのだとしたら、このように悠長な姿勢をとらないだろう。

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