人通りが減った商店街で、なぜ「昔ながらの電器屋」が復活したのか

 

日本の地方都市にある商店街は、跡継ぎがいない、街の過疎化、不動産などが主な収入源になり商売を辞める店が増えるなど、様々な事情によってシャッター通りになりつつあるのが現状です。メルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の著者で中部大学教授・武田邦彦先生は、自身のメルマガで廃れた商店街を活性化させるための画期的な試みで成功している企業を紹介しています。

廃れた商店街の電器屋が活気を取り戻した理由

かつて日本の社会というのは、都会では「民家と商店街」でできていました。地方でも基本的には同じで、「民家と商店街の外に田畑が広く拡がっていました。

しかし、郊外に大きな量販店やスーパーができ、家には大型冷蔵庫が備えられるようになって、みんなが車で買いに行くようになり、その時代の変化について行けずに駐車場も作れなかった家の近くの商店街は寂れ、いわゆるシャッター通りとなってしまい、あんなに活気があって明るい街だったのに、それが暗いところに変貌してしまったのです。

このような流れはもう変わらないと考えられていました。家にある冷蔵庫はさらに大きくなり、400リットル、500リットルは普通になり、冷凍庫の容積も大きくなりました。ほとんどの家が車を持ち、誰もが免許証をとって、車を運転できるようになっています。今さら付近の商店街に買いに行く社会には戻らないし、第一、値段は高い品物は少ないのですから、一度、大型スーパーや量販店の味を知った日本人が商店街に戻ることはないと考えられていました。

ところが、人間の知恵とは素晴らしいものです。それが根本的にひっくり返る可能性が出てきたのです。

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