人通りが減った商店街で、なぜ「昔ながらの電器屋」が復活したのか

 

具体的な会社の名前を出すのもあれとは思いますが、まだその会社しか本格的にビジネスをやっていないので、抽象的に書くより具体名の方が良いと思い、コスモスベリーズという社名を出した上で、この画期的な試みをご説明します。

長く松下電器(ナショナル、今ではパナソニック)の営業の責任者をやっていた方が、かつて自分が松下電器で活躍していた頃、街の電気屋さんが次々と潰れていくのを見るに見かねて、なんとかできないかと考え、量販店のヤマダ電機の経営者と相談をしました。

そして、画期的な方法で合意したのです。街の電器屋さんが電化製品を売るときに値段をヤマダ電機と同じに設定して電器屋さんに卸すのです。

お客さんにしてみれば買値がヤマダ電機を同じで、近くの電器屋さんで買える。しかも、取り付け、サービス、故障の修理をしてくれるのですから万々歳です。

つまり、松下電器を定年退職した人は昔のご恩を返すことができ、ヤマダ電機は店舗が増えたことになり、街の電器屋さんは潰れることが無くなり、さらにお客さんは近くの便利な電器屋さんを利用できるという四方満足ということになったのです。

print
いま読まれてます

  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け