少子高齢化の有効な手立ても見つからず、人口減の一途を辿っている日本。我が国はこのまま衰退してしまうのでしょうか。今回、無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』の編集長・柴田忠男さんが紹介しているのは、そんな状況を打破するための10の提言が記されている1冊。人口減から脱するためには、今なにが必要なのでしょうか?
『未来の呪縛 日本は人口減から脱出できるか』
河合雅司・著 中央公論新社
河合雅司『未来の呪縛 日本は人口減から脱出できるか』を読んだ。政府のいう少子化対策と子育て支援策とは、重なる部分も多いが、似て非なる政策だ。保育所の整備や「仕事と生活の調和」など、親の就労環境の改善に議論が集中してきた。しかし、もはや出生率増加に踏み込んだ策が必要だ。現在の少子化の要因の大半は、結婚で説明できる。筆者は、直ちに行うべき施策を10の提言として述べる。
結婚対策
- 高校ボランティアチームの結成
- お見合いの普及
- 「未来の人生年表」をつくる
- 20代対象の「母親応援手当」の創設
- 第3子以上に1,000万円給付
- 「父親休暇」制度の導入
- 子育て世帯の全国転勤凍結
- 「全母親支援センター」の全国展開
- 「育児保険」の新設
- ゼロ歳に選挙の投票権を付与
番外社会保障費循環制度の導入──である。
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