今週になり高値から2割も暴落した米国のS&P500。いよいよ調整入りが見えてきました。ウクライナ情勢の先行きも不透明で、米国景気のリセッション入りも考えられる状況です。でも、こんな時こそ焦らず、慌てずに相場と対峙すべきです。(『たぱぞう投資大学メルマガ』)
※本記事は有料メルマガ『たぱぞう投資大学メルマガ』2022年6月17日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にご購読ください。
月間100万PV超の投資ブログ「たぱぞうの米国株投資」、YouTubeチャンネル「たぱぞう投資大学」の管理人。2000年より年初任給で日本株の投資をスタート。2010年以降、米国株投資をスタート。2016年から「誰もができる投資術の提案」をモットーとし、ブログを開設。投資顧問会社にてアドバイザーほか、セミナーなどを通じて米国株投資を広めている。
相場は荒れ模様
高いインフレ率、上昇基調の金利、不透明な先行き感…これらも相まって、ボラティリティの高い相場が続いています。今週に入って、久々にはっきりとした下落も見られましたね。
1/3につけた終値ベースの最高値を21.8%下回りました。高値からの2割ドローダウンは調整入りの一つの目安とされています。
FOMCは0.5%の利上げは既定路線という見方が強かったです。場合によっては0.75%もありうるという声も聞かれました。実際には、0.75%でしたね。
また、債券金利も一気に上昇しました。一時的に2年債金利と10年債金利の逆イールドも見られました。これはリセッションの前によく見られる現象です。景気後退を恐れて、ますます株が買われなくなる状態が生じます。
このような理由もあり、目立った下げとなりました。
個別株でも大きく下げが目立つ銘柄が見られました。
決算が良いから割安反発するというポジティブな見方があります。一方、インフレの影響で決算もつまづくという見方もあります。
いずれにしても、ウクライナ情勢が落ち着かない動きにくいですね。
S&P500の下げへはどう対応する?
S&P500の従来のレンジは4,600~4,000でした。今週、3,800を一気に割り込んだのはインパクトがありましたね。いままでのレンジが下ブレるような値動きでした。
ただ、うねりを取るには分かりやすい相場と言えばそうとも言えます。距離感を保ちつつ、遊びの資金があるならば面白いかもしれませんね。
私は下がれば買い、下がれば買い、を繰り返しています。ただ、焦らずともどのみちこのままいけばどこかでリセッション、そんな風になりそうな気配でもあります。
Next: FRBの9月以降の利上げは確定的。問題は「いつまで」かということ
インフレと金利の関係性
CPI(消費者物価指数)の発表が市場に大きな影響を与えましたね。CPIと市場の関係性を把握する良い機会です。改めて、今回の相場の動きの意味を確認してみましょう。
行き過ぎた物価高は国民生活を圧迫します。国民生活の圧迫は、経済的な問題を生じるだけに止まりません。政治的な不安定要素にもなります。いいことはあまりありませんね。
FRBはテーパリングの質、スピードを高めようとしています。行き過ぎた物価高を抑える働きかけを加速したいからですね。
昨今、株価が上昇していました。これは、物価高が3%程度に落ち着くことを期待してました。その流れで、9月のFOMCでは様子見となることを期待してました。CPIが落ち着いてくるだろうと予想されていたのです。
しかし、先日のCPIは予想以上の上昇を見せました。これにより、9月以降も利上げが確定的となりました。直近0.5%の利上げを行いましたが、効果が確認できませんでしたね。
いつまで利上げをするのか?相場が嫌う不確実性
そうなると、一つの不安要素が浮かび上がってきます。”いつまで利上げをしなくてはいけないのか”ということです。この不確実性が嫌気されていますね。
ゴールの見えない利上げ、それによるリセッション懸念。これらを先回りして、先週の急落へとつながっています。マーケットは不確実なリスクを最も嫌いますからね。
米国の物価上昇は賃金上昇による部分も大きいです。日本の物価上昇とはまた少し違いますね。
相場は荒れていますが、理由はある程度はっきりしています。今回の場合は、インフレが大きな要因となっていますね。
長引きそうではあります。とはいえ、止まない雨はないように、これもいずれは落ち着いてくるでしょう。焦らず慌てず、相場と向き合い続けていくのが良いですね。
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- 0.75%利上げの意味するところ(6/17)
- ボラティリティの高い相場が続くが(6/2)
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- S&P500が再び4400ポイントを割った(4/17)
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『たぱぞう投資大学メルマガ』(2022年6月17日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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たぱぞうです。どのようにすればリスクとリターンのバランスを取りつつ資産形成ができるのかは大きな命題です。このメルマガでは、同じ投資家の中でも特に自分が取り組んでいる資産運用の話や、読者からの質問にお答えして、投資のヒントになる情報を積極的に発信します。ブログやYouTubeとは違うやや突っ込んだ内容や、逆に軽めのお話を綴ります。