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なぜ米国株の大幅下落予測が激増した?10月中旬までは要警戒、中間選挙の株高アノマリーも通用せずか=今市太郎

米国株の暴落を含む大幅下落論を唱える投資家やアナリストが激増しています。もはや誰も口にしませんが、9月15日は2008年にリーマンブラザーズが金融当局により破綻を余儀なくされた不名誉な記念日で、すでに14年の月日が経過したことになります。チャートの形状だけから相場の先行きを分析するアナログチャート分析では、足元の相場の動きが益々この2008年に近づいてきています。(『 今市太郎の戦略的FX投資 今市太郎の戦略的FX投資 』今市太郎)

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リーマン・ショックは14年前の9月15日に発生

もはや誰も口にしませんが、9月15日は2008年にリーマンブラザーズが金融当局により破綻を余儀なくされた不名誉な記念日で、すでに14年の月日が経過したことになります。

チャートの形状だけから相場の先行きを分析するアナログチャート分析では、足元の相場の動きが益々この2008年に近づいてきています。

このまま10月中盤に向けて激しい下落に見舞われるのでは?といった危惧の声も、高まりをみせている状況です。

増えてきた米国株の大幅下落予測

さらにここへ来て、米国株の暴落を含む大幅下落論を唱える投資家やアナリストが激増しています。

先行きの見通せない相場ですから、そのような不安を煽るような予測が飛び出すのも決してわからない話ではありません。

しかしながら今回浮上してきている予測は、単なるアノマリーや直観に基づく適当なものではなく、米国の金利の上昇とQTの開始が株価下落の大きな材料になろうとしており、一定の注意を払う必要が出てきていることだけは間違いない状況です。

為替の場合はまず政策金利と10年債金利と相関性を持つケースが非常に増えるわけですが、株価の急落はまったく異なる動きを示現することになり、ドル円で言えば円高方向にリスクオフで下落する可能性が非常に高まります。

また足もとのように円キャリートレードが増加している状況下では、いきなり巻き戻しが出て激しく円が買い戻されることも当然に起きる状況です。

Next: さらに20%の株価下落がありうる。トレードは覚悟を持って行う必要



さらに20%の株下げがありうることを覚悟しながらトレードをすべき時間帯

米国における相場暴落の歴史を見ますと、驚いたことにことごとく利上げを実施した後に起きていることがわかります。

やはり金利の上昇は株価にまったくプラスには働かず、とくに金利の上昇が株価の現在価値を著しく下げることが、そもそも下落の基本要件となっていることを理解しておく必要がありそうです。

直近で言いますと、2008年のリーマン・ショックの前ですら金利は上昇しています。

足もとのように人為的にFRBが継続利上げを行おうとし、さらに9月からQTまで本格実施しようとするタイミングは、暴落が起きるかどうかは別にしても、株を買う適切なタイミングではないことは間違いありません。

これまで中央銀行の緩和政策でカネが必要以上に流れこんできたことで支えられた株高が、逆に締め付け開始で下げに転じるのはむしろ当たり前の話。

それがどれだけ深く下げるのかが、大きなポイントとなります。

9月後半は要注意。急落に備えを

9月は後半から、米国株がもっとも弱含むシーズンでもあります。

普通の年でもそれなりの下落を余儀なくされますから、それにさらにはずみがつけば、確かに29%程度の下落に陥る危険性はありそうで、直接株や株価指数取引をされない方でも、為替への影響を常に意識していく必要がありそうです。

今週の米国CPIの発表もそうでしたが、市場はなぜか妙に楽観的で、結果が期待と異なった途端に激しい反対売買から猛烈なショートカバーを引き起こし、火柱高になりました。

そのことを思えば、同じようなことが米国株で起き、しかも下落方向にそれが加速するリスクは十分に意識しておくべきであろうと思われます。

米国中間選挙「株価堅調」のアノマリーは通用しない?

本来、米国中間選挙があるこの時期は、株もそれなりに安定的に推移するもの。しかし、そうしたアノマリーは今年に限ってはまったくワークしない状況です。

やはり相場が下方向に動き、為替もそれに引きずられる危険性を考えるべき状況です。

恐らくFOMCを経てドル円はいったん上昇するのでしょうが、問題はそこからです。9月末にかけて、まったく逆さまのシナリオも用意してトレードをしていくべき時間帯のようです。

もちろん何事もなければ取り越し苦労の笑い話になりますが、どうもここからの相場はそんなに生易しいものではなさそうな雰囲気が漂います。

Next: 少なくともすでに相場が底を打ったとみるのは間違い



少なくともすでに相場が底を打ったとみるのは間違い

長く中央銀行に守られた相場を経験してきている市場参加者は、なにか問題があればまた中央銀行が助けてくれるし、相場の先行きに楽観論を持ち出す向きが異常に多いのが気になるところ。

ですが、先般の米国8月分CPIを受けた猛烈な巻き戻しも、無闇な楽観論が市場にはびこった挙句の巻き戻しですから、この手の相場の見方に簡単に与するのは想像以上に危険なものがあることはしっかり認識しなくてはなりません。ここから10月中盤に向けて、嫌な雰囲気は延々と続きます。

現状ではS&P500の200日移動平均線より相場が下にある限り、まだ下落は続くと見る向きも増えています。

ここからの3週間あまりは厳重注意のトレードを心がけることが重要です。

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  • 俄然増えてきた米株の大幅下落予測~そんなものに与するべきか悩む時間帯(9/16)
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今市太郎の戦略的FX投資 今市太郎の戦略的FX投資 』(2022年9月16日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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