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次の「ステルス為替介入」はどの水準で来るか?市場で評価される神田財務官の大胆な介入手口=今市太郎

為替相場は介入ショックを経て、引き続き緩い相場を継続中です。ドル円はそんな中でも日々、少しずつ戻りを試すというリハビリ状態が続いています。そして市場では、本邦財務省の神田財務官の今回の介入手法について、かなり斬新で効率的なものであったという評価が高まりを見せています。(『 今市太郎の戦略的FX投資 今市太郎の戦略的FX投資 』今市太郎)

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神田財務官の「ステルス介入」を評価する声

為替相場は介入ショックを経て、引き続き緩い相場を継続中です。ドル円はそんな中でも日々、少しずつ戻りを試すというリハビリ状態が続いています。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

そして市場では、本邦財務省の神田財務官の今回の介入手法について、かなり斬新で効率的なものであったという評価が高まりを見せています。

というのも、ステルス介入のやり方が過去にはなかったもので、相当な長期戦を行ったことが驚きをもって捉えられているから。今後こうした介入の手法が定着することに、投機筋なども相当警戒をはじめているようです。

もちろん公式的には財務省は金額・介入時期にいたるまで何ひとつ事実を認めていませんから、市場が勝手に推測して評価しているだけにすぎません。

しかし長年為替にかかわってきた財務官のもとでは、ここまでやれるのかという驚きの評価の声も上がってきているようです。

一定の水準から相場を上げさせないステルス介入

最初の一撃の介入というのはいつもながらのもので、ある意味では定番のやり口。国内銀行数社を利用して無理やり値を下げる…というやり方を実施しています。

相場はいったん155円台まで下落したあと、買い戻しに転じており、あっという間に158円まで値を戻しました。

しかし、そこからが凄かったのは、恐らく国内銀行1行ないし2行を交代で担当させ、狙った水準まで戻したタマを徹底的に叩いたことで、市場で想定されていた介入よりもはるかに長い10時間以上の水準引き下げ介入が実施されたことです。

果敢に買い向かった投機筋は買っても買っても上げることができなくなり、結局、自律的に売り戻して撤退を余儀なくされました。

そして相場は長く下落する展開となり、結果的に驚くほど下値を模索する展開となったことは言うまでもありません。

財務省日銀からオーダーを受けただろう邦銀も相当厳しい戦いを強いられたことは想像に難くありませんが、なんとかその使命を果たしたことが窺われる状況となっています。

Next: 退任までの2か月弱で再度仕掛ける?追加介入の餌食にならないために…



退任までの2か月弱で再度仕掛けてくる可能性は高い

この財務官は7月に退任が決まっているようですが、今回のやり口で味をしめた結果、ここからの戻り局面では、同種の手法を持ち出して追加介入してくる可能性を指摘する声が相当強まっていることも事実です。

ここからどこまで値を戻した途端にステルス介入が実施されるのか。注目が集まります。

市場では「もう介入はいったん中止」とばかりに、ドル円の下値を買い上げて水準を引き上げる動きが始まっています。

しかし、神田財務官の花道を飾る追加介入の餌食にならないことだけは、注意してトレードしていきたい時間帯が続きます。

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2024年5月配信分
  • 市場で評価される神田財務官の大胆な介入手口(5/9)
  • じり高で迎え撃つドル円のリハビリ相場(5/8)
  • 国際社会に対しては日本の介入を認めたなど一切言えないイエレンの微妙な立場(5/8)
  • 5月7日ロンドンタイム分析早出し版(5/7)
  • ドル円相場は元に戻れるのか(5/7)
  • 5月6日ロンドンタイム分析版(5/6)
  • ■5月第二週相場分析(5/6)
  • 一旦は終息の介入相場 問題はこれから(5/3)
  • 本日は雇用統計なるもドル円の動きがおかしすぎ(5/3)
  • 5月2日ロンドンタイム分析版(5/2)
  • FOMCは現状維持もその後ドル円は大きく下落(5/2)
  • 追加介入ロジックが見えない財務省の動き(5/1)
  • 月が変わっても相場のテーマはほぼ同じ(5/1)

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2024年4月配信分
  • 月末雑感配信(4/30)
  • 4月相場終了(4/30)
  • 4月29日ロンドンタイム分析版(4/29)
  • 本邦休日入り鼻にとうとうドル円160円のストップをヒット(4/29)
  • 完全に壊れたドル円市場~財務相・日銀はこれをどう立て直すのか(4/28)
  • 結局国際社会で自国通貨安を阻止するなら金利を上げるしかない(4/26)
  • 4月25日ロンドンタイム分析版(4/25)
  • とうとう155円をぶち抜けたドル円~ここから考えられるシナリオとは(4/25)
  • 動かないドル円~介入リスクを考えれば多通貨ドルのトレードか(4/24)
  • 介入環境が整ったと言い出した鈴木財務相~こんな高値で介入して意味あるのか(4/24)
  • 植田総裁発言でまたしても注目され始めた25日、26日日銀会合(4/23)
  • 4月第四週相場分析(4/22)
  • 週末総力特集・本邦財務省はもはや単独為替介入不能の状況か(4/19)
  • 日米関係だけでは前に進めない為替介入 我々はそんな時代に生きているのか(4/19)
  • ドル円現状認識を再整理(4/18)
  • ドル高という長期視点でみるとドル円は180円方向に動く可能性(4/18)
  • 介入モラトリアムのお次はノックアウトオプション(4/17)
  • 想像以上にてこずる財務省の介入(4/17)
  • 4月16日ロンドンタイム分析版(4/16)
  • 財務省が掲げる為替介入水準の論理が全く理解できない(4/16)
  • 4月15日ロンドンタイム分析版(4/15)
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  • 財務省がドル円介入を行わないのは日米首脳会談への忖度か(4/12)
  • 本邦財務省は口先介入しかしないつもりなのか(4/11)
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  • 米国月次CPIでドル円152円方向にぶち抜けか(4/10)
  • 動意のない相場はなぜ示現するのか(4/10)
  • 4月9日ロンドンタイム分析版(4/9)
  • 岸田の浮かれた訪米、過度な従属戦略発表で本邦が迎える世界的な孤立(4/9)
  • 4月8日ロンドンタイム分析版(4/8)
  • 4月第二週相場分析(4/8)
  • 4月5日ロンドンタイム分析版(4/5)
  • とうとうイラン、イスラエルと戦争か(4/5)
  • 4月4日ロンドンタイム分析版(4/4)
  • 6月FOMCで利下げ開始にならなければ大統領選前の利下げはなくなるという予測(4/4)
  • 4月3日ロンドンタイム分析版(4/3)
  • ドル円はまたしても高値膠着相場の様相(4/3)
  • 4月2日ロンドンタイム分析版(4/2)
  • 日経平均は期初4月1日にリバランスという異例の展開(4/2)
  • 4月1日ロンドンタイム分析版(4/1)
  • 4月第1週相場分析(4/1)

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