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日銀現状維持を受け一時1ドル103円台、日経平均-485円大幅安(6/16)

本日の日経平均株価は-485円の大幅安。日銀の政策決定(現状維持)を受けて円相場が103円台に突入し、2014年8月以来1年10カ月ぶりの円高水準をつけました。(『ハロー!株式』)

米FRB金利据え置き、日銀現状維持を受け1年10カ月ぶり円高水準

今日の相場

◎日経平均:15434.14(-485.44)-3.05%
◎TOPIX:1241.56(-35.55)-2.78%
◎売買高概算:22億0924万株
◎売買代金概算:2兆1355億円
◎時価総額:461兆8087億円
◎値上り銘柄数:57   ◎(年初来)新高値:7
◎値下り銘柄数:1883   ◎(年初来)新安値:459
◎変わらず:18
◎騰落レシオ(25日):81.14%(前日比6.66%低下)
◎サイコロ(日経平均):4勝8敗 ●●○●○○●●●●○● 33.3%
◎カイリ率(日経平均):25日線比 -6.83% 75日線比 -7.19%
◎為替
対ドル:103.68(前日比2.56円高)
対ユーロ:117.00(前日比2.19円高)

◎出来高上位
1.みずほ<8411> 155.6円(-1.7円)15895万株
2.東芝<6502> 281.6円(-11.3円)7458万株
3.三菱UFJ<8306> 485.7円(-6.4円)7286万株
4.神戸製鋼<5406> 85円(-2円)6478万株
5.IHI<7013> 259円(-19円)4549万株

◎売買代金上位
1.日経レバE<1570> 9560円(-660円)2255億円
2.トヨタ自<7203> 5281円(-182円)665億円
3.そーせい<4565> 15440円(-1760円)640億円
4.ソフトBK<9984> 5591円(-81円)400億円
5.ソニー<6758>2879.5円(-95.5円)366億円

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相場概況

外国証券の寄付前の注文状況…売1870万株 買い1770万株

本日の東京マーケットは日経平均株価が大幅安、485円(3.05%)安の1万5434円で取引終了です。2月12日に付けた年初来安値1万4865円まで569円に迫っています。

新興市場のマザーズ指数は7.1%の大幅安です。昨晩のNYダウが34ドル安となり、米FRBが金利の据え置きを決定したことで円高・ドル安が進行。これを嫌気して朝方から売りが先行。

昼からは日銀が金融政策の現状維持を決定すると更に円高が進行し、1ドル=104円台となったことで輸出関連中心に売りが膨らみ、23日に英国のEU離脱を巡る国民投票を控えて買い手控え気分が強い中、引けにかけて下げ幅を拡大しています。

日経平均株価 5分足(SBI証券提供)

米ドル/円 5分足(SBI証券提供)

尚、引け後には103円台後半の円高に進んでいます。売買代金は2兆1355億円、上海総合指数は14ポイント(0.5%)安の2872です。

東証が発表した6月第2週(6~10日)の投資家別株式売買動向(詳細は2ページ)では、外国人は3週ぶりに買い越しで買越額は2235億円(前週は1461億円の売り越し)。年金基金の動向を反映する信託銀行は6週連続の買い越しで買越額は1488億円。個人は2週連続の買い越しで買越額は295億円です。

業種別では、33業種全て下落。特に、不動産、非鉄、電機、機械、自動車、精密、医薬品、証券などは3%を超す下げとなっています。

個別銘柄では、相場全般安の中にあって、森下仁丹が40円高の555円と7%を超える大幅高。アンジェスMGが保有する子宮頸部の前がん病変を治療するワクチンの開発や製造・販売する権利を仁丹に認めることで基本合意したと発表。

経口投与で子宮頚部の前がん病変を退縮・消失させ、子宮頚がんへの移行を回避できる世界初の治療ワクチンとして期待されているだけに好感した買いが膨らんでいます。

そのアンジェスMGはストップ高で80円高の542円。森下仁丹から一時金を受け取り、ワクチンの商品化が成功した際にロイヤルティーを受け取るだけに収益拡大を期待した買いが集まっています。

富士通の上場子会社の富士通コンポーネントがストップ高、80円高の381円となっています。車載用タッチパネルに求められる高耐環境性に対応した静電容量方式タッチパネルを開発したと発表。主流の抵抗膜方式タッチパネルから静電容量方式タッチパネルへの移行が進んでいることから業績拡大を期待した買いが入っています。

生化学工業が86円高の1596円と値を飛ばしています。腰椎椎間板ヘルニア治療剤の海外でのライセンスについて、スイスのバイオ医薬品企業と基本合意したと発表。併せて自社株買いも実施するとしており、好感した買いが入っています。

その他、製薬中堅のゼリア新薬が38円高の1465円、JAL系商社のJALUXが26円高の1669円、アロンアルフアの東亜合成が13円高の1001円、介護・医療業界に特化した人材紹介のエス・エム・エスが155円高の2285円と値を上げています。

本日の新高値銘柄は、サイボウズ、サンドラッグ、日立国際電気、森下仁丹…等々です。

Next: 日銀金融政策決定会合の結果(詳細)



日銀金融政策決定会合の結果

日銀の決定事項と景気認識

日銀は本日の金融政策決定会合で追加緩和を見送り、金融政策の現状維持を決めました。参考までに具体的な決定事項は以下のようになっています。

「量」:金融市場調節方針(賛成8反対1)
マネタリーベースを年80兆円に相当するペースで増やす

「質」:資産買入れ方針(賛成8反対1)
(1)長期国債について、保有残高が年間約80兆円に相当するペースで増加するよう買い入れを行う。
(2)ETFおよびJ-REITについて、保有残高が、それぞれ年間約3.3兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。※3千億円を「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」を対象とするETFの買入れに充てる。
(3)CP等、社債等について、それぞれ約2.2兆円、約3.2兆円の残高を維持する。

「金利」:政策金利(賛成7反対2)
日本銀行当座預金のうち政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用する。また、日銀の景気認識は以下のとおりです。

・国内景気:輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている
・海外経済:緩やかな成長が続いているが、新興国を中心に幾分減速
・設備投資:緩やかな増加基調
・個人消費:一部に弱めの動きもみられるが、底堅く推移
・住宅投資:再び持ち直し
・公共投資:減少ペースが鈍化
・鉱工業生産:横ばい圏内の動き
・物価上昇:このところ弱含んでいる
・先行き経済:基調として緩やかに拡大していく

尚、リスク要因としては、中国をはじめとする新興国や資源国に関する不透明感、米国経済の動向やそのもとでの金融政策運営が金融市場に及ぼす影響、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、地政学的リスクなどを挙げています。

Next: 指標結果:対内証券投資/6月第2週投資部門別売買状況 ほか



本日の経済指標等の結果

対内証券投資・株式(財務省集計)※カッコ内は前週の動向

6月5日~11日

海外投資家:+1283億円(-975億円)*3週ぶり買い越し

投資部門別の売買状況(東証集計)※カッコ内は前週の動向

6月第2週(6月6日~10日、日経平均40円下落・週間ベース)

個人投資家:+295億円(+348億円)*2週連続買い越し
海外投資家:+2235億円(+1461億円)*3週ぶり買い越し
事業法人:+870億円(+1149億円)*7週連続買い越し
信託銀行:+1488億円(+511億円)*6週連続買い越し

※投資部門別売買状況で「事業法人」は企業の自社株買い等、「信託銀行」は年金資金等の売買動向を示します。

マンション市場動向

5月の首都圏の新築マンション発売戸数は前年同月比14.1%減で、6カ月連続の減少となっています。

一方、契約率は70.9%と、前月から4.5ポイントアップし、好不調の目安とされる70%を3カ月ぶりに上回りました。1戸当り平均価格は5692万円、平米単価は82.3万円と、ともに前年同月比で12カ月連続の上昇となっています。

欧州新車販売

5月の欧州連合(EU)域内の新車販売台数は、前年同月比16.0%増と2年9カ月連続の増加となっています。

メーカー別ではトヨタ自動車の19.5%増がトップで、次が仏プジョー・シトロエン・グループ(PSA)の18.7%増となっています。

国別ではイタリア27.3%増、フランス22.3%増、ドイツ11.9%増と、主要市場が2桁の伸びで好調でした。

主な投資判断

[クレディS証券]
据置き A(3231)野村不動産  2,600→ 2,200円
据置き A(3289)東急不動産  1,000→ 820円
据置き A(8801)三井不動産  3,200→ 3,000円

[UBS証券]
据置き C(6481)THK  1,940→ 1,800円

[野村証券]
据置き A(3287)星野リゾート  172.5万→169.2万円
据置き A(6473)ジェイテクト  1,800→ 1,550円

[三菱UFJMS証券]
据置き A(6367)ダイキン  11,680→11,030円
据置き A(7220)武蔵精密  2,800→ 2,600円
引下げ B→C(6988)日東電  5,800→ 5,300円

[みずほ証券]
引上げ B→A(6756)日立国際  1,200→ 2,000円

[大和証券]
据置き 1(3391)ツルハHD  12,000→13,500円

※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価

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ハロー!株式』(2016年6月16日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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