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あなたを億万長者にする「健全な思い込み」と「投資脳」の鍛え方=山田健彦

「資産1億円達成者」になるには、右脳を刺激して、潜在意識に働いてもらう訓練をする必要があります。しかし、じゃあ左脳は不要なのか、というと、そんなことはありません。(『資産1億円への道』山田健彦)

資産1億円を実現する「ロケット・エンジン」と「制御コンピュータ」とは

あなたの「思い込み」を形づくる「反復」

前回は、「資産1億円達成者」になろうと決意したなら、まず、あなたの考え方習慣の見直しをして、資産1億円を達成できる性格に変わろう、というお話をお伝えしました。

その方法の1つとして、資産形成に成功している人を観察し、「あの人ができるのなら、私にもできそう」ということに気付こうというアプローチをご紹介しました。

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成功した人とは、成功を手に入れるための性格に、自分自身の性格を変化させた人。そして性格とは、その人の習慣から成り立っているもので、その大部分は「思い込み」によって形成されているということでした。

さて、この「思い込み」ですが、どのようにして我々の心の中にできあがるかというと、一つは「反復」です。この手法は、TVコマーシャルに多用されています。

「○○○の~ポテトチップス」で思い出すのは、カルビー。

「コクがあるのに、キレがある」や「洗練されたクリアな味、辛口」ならアサヒのスーパードライ。

「○○○のブルガリア・ヨーグルト」とくれば、明治。さらには「お値段以上○○○♪」とくれば、ニトリ。古くからあるものでは、「リンゴと蜂蜜とろーり溶けてる…」なら、ハウスのバーモントカレーですね。

これらのフレーズが繰り返し繰り返し、音楽に合わせて我々の耳に入ってきます。人は、TVコマーシャルを見るときはほとんど何も考えていません。何も考えていないときほど、メッセージがストレートに潜在意識まで入ってくるので、効果抜群なのです。

ポテトチップスが食べたいと思って買い物に行くと、無意識のうちにカルビーのものを探してしまいます。

「思い込み」ができあがるもう1つの経路

「思い込み」ができあがる、もう1つの経路は「衝撃性」です。

例えば、学校の先生に「良くできたね」と頭を100回撫でてもらうよりも、「何やってんだ~!」と一発怒鳴られるほうが、はるかに記憶に残ります。そして「自分は先生に嫌われている!」と勝手に「思い込み」ます。

駐車違反で罰金を取られたときも、その金額の大きさにびっくりして、以後、駐車違反に気をつけるようになるなど、予期し得なかった「衝撃性」は後々まで人の心に影響を与えます。

このように思い込みは、「反復性」と「衝撃性」で形成されますが、同時に新たな「反復性」と「衝撃性」を意識的に自分自身に注ぎ込むことで、今までの思い込みを書き換えることができるのです。

「資産1億円なんて、できたら良いけど自分にはできるわけがない」と思い込んでいる人でも、実際にできてしまった人に会って話をしてみると、考えが全く変わってしまったりします。

Next: 自分の「思い込み」を書き換える特効薬的方法とは?



自分の「思い込み」を書き換える特効薬的方法

「潜在意識」という言葉を聞いたことがあると思います。右脳と左脳とで言うと、右脳に当たります。別に脳の右半分という訳ではなく、大脳皮質の旧皮質の部分だそうです。ここは、人間の感情や情熱、本能など、人が生まれながらに持っている機能を司るところだそうで、「無意識」とも「潜在意識」とも呼ばれます。

左脳は生まれてからの知恵の蓄積、理性、知性、言語などを司るところだそうで「意識」とも「顕在意識」とも呼ばれますが、大脳の新皮質という比較的最近発達した部分です。

よく、ヒラメキ型、熱血型、アイディア・マンなどと言われる人は右脳型、常に冷静で論理的、「○○○すべき」という言葉をよく使う人は左脳型、などと呼ばれますね。

この左脳型と右脳型の違いですが、左脳型の人は入ってきた情報を一度貯めて、自分の過去の経験などと照らし合わせたり、さらに情報を取りに行くなど、少し時間をかけてから決断することが多いようです。

それに対して右脳型の人は、入ってきた情報に対してストレートに行動に移す傾向があります。しかもその行動を無意識ではありますが、絶対にやり遂げようとします。

潜在意識の中に刺激がストンと入った状態

こんな経験はありませんか。TVドラマの中で、あなたのお気に入りの俳優さんが、おしゃれなレストランで優雅に食事をしています。食後のコーヒーは「エスプレッソのダブルで」なんてセリフが出てきました。

「エスプレッソ」なんて聞いたことがないあなたは、「エスプレッソって飲んだことがないけど、どんなものなのだろう?ダブルって何?」なんて思い始めます。

これが、刺激が潜在意識の中にストンと入ってしまった状態です。こうなると、「エスプレッソのダブル」が頭から離れません。次の日のランチは、食後にエスプレッソを出してくれそうなお店に「無意識に」足が向いてしまいます。

決して中華や和食店には行きません。行ったお店で「あいにく、エスプレッソは扱ってないんですよ」などと言われると、その次の日のランチはまた別の店に行ってみたり、ネットで検索したりと、エスプレッソを体験するまで行動します。

潜在意識が刺激されると、このように目的を達成するまで諦めることがありません。決して、「人たるもの、教養の一環としてエスプレッソを経験しなければ」などとは考えていません。素直に「飲んでみたいから、飲んでみる」という感じです。理屈など何もありません。

資産形成も同じ

資産形成も同じで、「この先、年金が危ないから…」とか「老後の蓄えが…」と論理的に左脳的思考で考えると「○○せねばならない」となり、結構辛くなります(年金については過去にこちらの記事でも扱っていますが、これは左脳的思考で書いたものです)。

むしろ、資産1億円を達成したら、こんな楽しいことができそうだ!と自分の潜在意識に情報を送り込むほうが、ラクに、楽しく行動できます。

ですので、「資産1億円達成者」になるには、右脳を刺激して、潜在意識に働いてもらう訓練をする必要があります。しかし、じゃあ左脳は不要なのか、というと、そんなことはありません。右脳と左脳、両方とも必要なのです。

Next: 「ブレーキ役」になり得る左脳をコントロールする方法



「ブレーキ役」になり得る左脳をコントロールする

左脳的思考で「資産1億円を達成しなければ…」と考えている人は、同時に「でも、失敗して損をしたらどうしよう」とも考えます。そのため、なかなか行動に移れません。

右脳的思考は、目標を達成した後の自分の姿を先に想像しますから、行動に早く移ることができ、成果が上がります。

  1. 左脳的思考=しなければならない
  2. 右脳的思考=ぜひやってみたい

というイメージです。

「潜在意識活用マスター」が教えてくれたヒント

筆者の知人で、自称「潜在意識活用のマスター」という人がいますが、その人は昨年の夏、たくさんのお中元(主に食べ物)と宴会で、ワイシャツのお腹付近のボタンがはじけ飛んでしまうようなウエスト状態になりました。

しかしその2週間後、何事もなかったかのような元のスマートな体型に戻り、筆者もびっくりしたのを覚えています。

今流行の「ライザップ」にでも行ったのかと思って話を聞いてみると、「トレーニングもエステも何も行かずに、潜在意識を刺激して痩せた」とのこと。

そのマスター曰く、毎朝、鏡を見て「おっ、昨晩より少しお腹がへっこんだみたい!もしかして本当に痩せてきたのかも!」と嬉しそうに声に出して自分に暗示をかけ、会社でも同僚に「ねえねえ、俺ってちょっと痩せたと思わない?いや、痩せてきてるよねぇ!」と、人に会うたびに楽しそうに口に出して言っていたそうです。

そうすると、「潜在意識というのは、少しお人好しのところがあって、その人の言ったことに反応しようとする」ので、「あっ、ご主人さまが痩せてきたと言っているので、そのようにしなければ!という行動に表れる」のだそうです。

もしこの人が、左脳的思考で痩せようとしていたら、どのような行動を取ったでしょうか。

想像するに

「あっ、ビールはカロリーが高いから止めておこう。ガマン、ガマン」
「これを食べると太るから、残そうか?でもまだお腹が空いているけど…」
「でも肥満は万病の元だというし…」

と、自分にかなりの心理的な負担をかけていたことでしょう。悲壮感ただよう表情で、ガマンばかりのダイエット…このような形が長続きするはずもなく、途中で挫折してしまうのが普通です。

Next: 人は感情的に納得すると、ものすごいパワーを出せる



人は感情的に納得すると、ものすごいパワーを出せる

しかし右脳思考では、単純に結果だけを考えて行動するので、このように「痩せちゃったみたい」など「うれしい」「楽しい」「面白そう」という感情を刺激し、感情的に納得させることで結果を出します

人は感情的に納得すると、楽しんで物事を達成してしまうのですね。

今までの自分の殻を破って何かを達成しようするには、心理的にものすごいエネルギーが必要です。ですが、このように右脳に情報を送り込む方法を知っていると、それほど高いエネルギーを必要とすることなく、物事を達成できてしまいます。

左脳も右脳と同じ程度必要!

それでは左脳的思考は必要ないかというと、やはり必要です。

イメージとして、

と考えてください。

ロケット・エンジンは、地球の引力を振り切って宇宙に飛び出すほどのパワフルなものですが、ロケットを制御するコンピュータがないと、それが月に行くのか、火星に行くのか、はたまた、どこかの国を攻撃してしまうのかが分からなくなります。

ロケット・エンジンそのものは何も判断しないので、エンジンを制御するものが必要です。

強力なエンジンである右脳に何を目標として送り込むかという狙い、あるいは方向性や秩序を右脳に指示するのは、左脳の役割です。

資産1億円を達成するために、「自分は振り込め詐欺の一員になる」と決断する人はまずいないと思いますが、左脳のフィルターを通さずに右脳だけで行動すると、手段は何でも良くなってしまいます。

つまり右脳は善悪の判断はしないのです。ですから左脳に知識を送り込む、勉強をする、というのは必要なことです。

まずは右脳を刺激してエンジンに点火しよう

まずは、「資産1億円を達成した自分が、どのような生活をしているか」を想像して、自分自身をワクワクさせるところから出発しましょう。ポイントは未来の自分を想像し、未来の自分と対話することです。この作業は最低限2週間かけて行います。

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資産1億円への道』(2016年8月15,22日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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資産が1億円あるとゆとりある生活が可能と言われていますが、その1億円を目指す方法を株式投資を中心に考えていきます。株式投資以外の不動産投資や発行者が参加したセミナー等で有益な情報と思われるものを随時レポートしていきます。

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