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NYダウを1ヶ月遅れで追う日経平均、底入れは来年1月か?=犬丸正寛

先週金曜日のNYダウは309.54ドル安の17265.21ドル、また時間外のシカゴ日経平均先物は18680円となっており、月曜日の東京株式市場は安く始まりそうです。ただ、株式評論家の犬丸正寛さんによれば、利上げがほぼ確実視されている12月15-16日の米FOMCが転機となる可能性も。そこで注目したいのが、最近のNYダウと日経平均の関係です。

NYダウのあとを1ヶ月遅れで追う日経平均、米FOMCがポイントに

ダウ、日経ともに3分の1押し水準

日米相場とも今年夏場からの急上昇に対する調整の展開である。

数字の羅列で恐縮だが、まず、NYダウは8月24日のボトム1万5370ドル(場中)から11月3日までほぼ3ヶ月で約2607ドル上昇、日経平均は9月29日のボトム1万6901円から12月1日の2万0012円(場中)まで3ヶ月で約3111円上昇した。

この上げに対する調整ということで、NYダウは去る11月10日に1万7210ドルまで上げ幅のほぼ3分の1押しとなった。

一方の日経平均も12月10日に1万9025円まで下げ3分の1押し水準に近いところまで下げたという展開である。

NYダウ 日足(SBI証券提供)


日経平均株価 日足(SBI証券提供)

NYダウの日柄に着目した2つのシナリオ

NYダウと日経平均を対比すれば、足元での調整は、「3分の1押し」ということでほぼ一致しているが、大きい違いは日経平均がNYダウに対しほぼ1ヶ月遅れで動いていることである。

当然、NYダウが1ヶ月先行して動いているわけであり、今後の見所はNYダウの日柄である。現在、NYダウは11月3日の戻り高値から1ヶ月を経過していることから、

  1. 1ヶ月の調整で十分なのか
  2. あるいは3ヶ月の日柄調整が必要なのか

という点がポイントといえる。

Next: 利上げ有無に関わらず、12月15-16日の米FOMCが転機となる可能性


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12月15-16日の米FOMCが転機となる可能性

仮に、1ヶ月の調整で十分ということなら12月15-16日に開催される米FOMCが転機となる可能性がある。

ここで、予定通り利上げが決まれば、長くに渡って利上げ問題を言い続けてきただけに織込み済みとしてNYダウが上昇に転じる可能性があるだろう。

また、利上げ見送りなら、当然、好感の展開が予想される。いずれにしてもFOMCは重要なポイントといえる。

政府の景気対策に左右も

ただ、日経平均がNYダウに対し1ヶ月遅れで動いているという前提でみれば、12月1日の戻り高値から1ヶ月後の年明け1月に底入れということになってくる。年内は、日経平均の大きい活躍は難しいということになる。

物色対象でも日本の市場は気迷いがみられる。

トヨタ自動車<7203>など主力のグローバル銘柄は、足元の円高で上値を追って買い上がるには難しい。一方、中低位銘柄にも東証1部の出来高が薄い状況では手掛け難い。結局、主力株の押し目狙いと材料系銘柄を手掛ける程度の展開といえる。

トヨタ<7203> 日足(SBI証券提供)

政府が景気対策を打ち出してくるかどうかが注目される。2017年の消費税では食品及び食品加工品を除外する方向のようだが、果たして今の景気状況で消費増税自体が可能なのだろうか。

仮に、金融の量的緩和策が年明けにでも出ればビッグプレゼントとなるだろう。年内はあと12営業日を残すのみ。日経平均が2万円を突破して上伸することは難しそうで、高値圏でのモミ合いの展開だろう。

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日刊株式投資情報新聞』2015年12月11日号より
※記事タイトル・リード文・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部による

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