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なぜ中国人は新型コロナウイルスの発生源らしいコウモリを食べるのか?=浜田和幸

猛威を振るう新型コロナウイルスの発生源は「非合法に売られていたコウモリ」との報道がある。前回のSARSの時は「ハクビシン」が原因であったが、なぜ、中国人は危険な病原菌を持つ野生の動物を好んで食するのだろうか。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2020年1月24日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

歴史は繰り返す?「食べられるものは何でも食べる」という習慣

危機管理の欠如

中国の武漢で発生した新型コロナウィルスは、変異と「人から人への感染」を重ね、感染者や死亡者の拡大をもたらしている。

武漢の病院では医者や看護師も感染し、どこの病院も大混雑のようだ。

こうした緊急事態に直面し、人口1,100万人の武漢では、地下鉄やバスなど全ての公共交通機関が運行停止となった。

武漢からウィルスを外に出さないためであろうが、「時すでに遅し」の感を免れない。

なぜなら、中国では4億人が国内で移動する春節を迎えており、国内に限らず、中国人旅行者を介して日本、韓国、タイ、香港、そしてアメリカでも感染が確認されているからだ。

武漢市の周先旺市長は新年に3万人の市民を集めた食事会を主催し、その参加者からも多数の感染者が出たため、「危機管理の欠如」を指摘され、辞任は時間の問題であろう。

発生源は非合法に売られていたコウモリ?

2002年に発生し、多くの犠牲者を生んだSARSの悪夢が蘇ってきたと言えそうだ。

何しろ、発生源は「非合法に売られていたコウモリ」らしいが、まだ特定はされていない。

しかも、治療薬の開発には数年かかるという。

お陰で、予防用のマスクは売り切れ続出で、生産が間に合わない。

いずれにせよ、前回のSARSの時は「ハクビシン」が原因であったが、なぜ、中国人は危険な病原菌を持つ野生の動物を好んで食するのだろうか。

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なぜ中国人は危険な病原菌を持つ野生動物を好んで食べるのか?

今回のウィルス発生源と見られる武漢の海鮮市場では、魚介類に加えて、ジャコウネコ、オオカミ、キツネ、ネズミ、ヘビ、ヤマアラシ、カメなど100種類の生き物を売っていた。

前回のSARSによる死者は800人に達したため、その直後にはこうした野生動物の肉を食べる人の数は一時的に減少したという。

とはいえ、2年もすると、再び、ハクビシンの売り上げは元に戻った。

もちろん、こうした野生動物の販売には衛生局の許可が必要とされている。

ただ、美味しい商売であるため、無許可で珍しい動物を飼育し、高値販売を狙う闇の業者も多い。

実は、それだけ中国人の間では、こうした野生動物の肉が好まれているのである。

そこには、文化、経済、政治的な背景が潜んでいる。

この種のデリケートな問題を解決しなければ、中国発の新型ウィルスは繰り返し猛威を振るうことになるだろう。

「食べられるものは何でも食べる」という習慣

欧米諸国と違い、動物愛護の発想は、こと食に関しては歴史的に存在しないのが中国だ。

長年にわたり、食糧不足に苦しんできた中国では、「食べられる物は何でも食べる」という習慣が定着してきた。

もちろん、今では食糧問題は解決されているのだが、「珍しい生き物を食べることは多様な民族で構成される中国では歴史に根差した民族の誇り」でもあるようだ。

ぶっちゃけ、中国人が食文化を根本的に変えない限り、こうした問題の再発は押さえられないだろう。

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image by:Lin Xiu Xiu / ShutterStock.com

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浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』(2020年1月24日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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