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グローバルニッチトップ113社、いつ買うべき? 市場成長率2.21倍を見据えた投資手法=山田健彦

経産省が2020年版のグローバルニッチトップ企業を発表し、新たに113社を選定。この結果を元に、市場全体の傾向と取るべき投資手法について解説します。(『資産1億円への道』山田健彦)

グローバルニッチトップ企業

経産省が2020年版のグローバルニッチトップ企業を選定、公表しました。

その定義は、以下となっています。

前回に実施された13年度から日本企業を取り巻く事業環境は大きく変化しています。デジタル経済の進展や世界の政治経済情勢の変動、少子高齢化のような社会構造の変化などを踏まえ、新たに113社を選定したとのことです。

その内訳は、以下となっています。

機械・加工部門:61社
素材・化学部門:24社
電気・電子部門:20社
消費財・その他部門:8社

重視されたポイントは、「収益性」「競争優位性」「戦略性」「国際性」の4つ。選定企業は単純平均で世界シェア43.4%、営業利益率12.7%、海外売上比率45.0%という内容になっています。

また、各企業が提供している製品・サービスの5~10年後に予想される市場規模は平均して2.21倍の成長率になる見込みとしています。

主な上場企業は?

その中から主な上場企業を並べてみました。

NITTOK
ナブテスコ
フコク
兼房
オーエスジー
ソディック
日進工具
ミクロン精密
レオン自動機
ユニオンツール
日精エー・エス・ビー機械
技研製作所
小森コーポレーション
酉島製作所
大同工業
日機装
昭和真空
THK
川崎重工業
太平洋工業
ジャムコ
東洋合成工業
フルヤ金属
旭化成
ジェイテックコーポレーション
ニッポン高度紙工業
第一稀元素化学工業
旭有機材
愛知製鋼
パウダーテック
大阪チタニウムテクノロジーズ
朝日インテック
レーザーテック
テイカ
イビデン
東京応化工業
古野電気
横河電機
エスペック
オプテックスグループ
マニー
萩原工業
興研

7月10日(金)現在では、いくつかの例外を除きチャートの形状が冴えないものが多く、買えるようなタイミングではありませんが、継続監視する価値は十分あると思います。

これら先端技術を持ち、世界シェアが高い企業では、製品の価格決定権を自分たちの側で持つことができ、値上げの主張が通りやすいという特徴があります。

Next: 筆者の主たる投資方法は「時間分散による積立投資」です。投資の教科書に――



「さまざまな投資手法を持とう」

当メルマガでは再三お伝えしていますが、筆者の主たる投資方法は「時間分散による積立投資」です。投資の教科書にもよく出ている手法で王道ですが、サブの手法として予算を絞って「短期投資」も行なっています。

その短期投資では先週、先々週と某鉄道株を空売りしていました。

おもしろいことに、市場全体(日経平均、TOPIX)が前日比で上昇が予想される日(つまり前日夜のNY市場が大幅に上げた翌日)は、その鉄道株は朝9時の寄付値がその日の高値で日中はズルズルと下げる傾向があり、その逆に、市場全体が前日比で下落が予想される日は、その鉄道株は朝9時の寄付値がその日の安値で日中はそれよりも株価が上がる傾向があることを偶然見つけたからです。

さらに、別の傾向として当日朝の寄り付きでその鉄道株が前日比で下落して始まっても、9時からの3分足で陽線が立つと、その日の株価は9時の寄り付き値から見ると強く推移することが多い(前日比でプラスとなるとは限らないが)。

また、当日朝の寄り付きでその鉄道株が前日比で上昇して始まっても、9時から3分足が陰線なら、その日の株価は9時の寄り付き値から見ると弱く推移することが多い(前日比でマイナスとなるとは限らないが)。

この法則を利用して先週、先々週の短期投資分野では、そこそこの利益を出させてもらいました。

筆者の勝手な推測ですが、投資家の考えは「鉄道会社の業績は、これ以上悪くなりようがないところまで落ち込んでいる。しかし、反転上昇を確信させるデータはまだ出て来ない。ならば、市場全体が活況なときは活況な銘柄を追いかけて利益を上げ、鉄道株はタッチしない。逆に市場全体が良くないときは、少しずつ鉄道株を買っていこう」

ということなのではないか?と考えての投資戦略です。

ところが、先週の金曜日(7月10日)に市場全体が下げ、筆者の空売り対象の鉄道株も下げました。しかも当日朝9時の寄付値を一度も上回ることがありませんでした。

どうもトレンドが変わる前兆ではないか、と考えられますが、寄付きからの3分足が陰線なら、その日の株価は寄付値と比べ安く推移する、という法則はまだ生きています。いずれにしても、要注意で、今週からの推移を見ていきます。

当メルマガでは「さまざまな投資手法を持とう」と主張していますが、その例としてご紹介しました。ご自身でもマークしている銘柄の株価動向の癖があるか、チェックしてみてください。

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image by:leungchopan / Shutterstock.com

資産1億円への道』(2020年7月13日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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