人気メルマガは発行者本人に魅力がある
鈴:これって、どんどん上に行くほど宗教感が出ますよね!
M:そうです、そうです! そうなります。
鈴:自分自身が教祖様になるわけですよね?
M:本当にそうです! いちばんはじめにブログとかで読まれてる方って、僕以外のコンテンツもそうだと思うんですけど、ノウハウだったりとか、即物的な「すぐできる」とか「これは必要だ」とか、知りたい情報を書いてくれてるというところから興味をもってくれると思うんですけど、進めば進むほど、その個人に対して興味や関心を持ってくれる。人気のコンテンツほど得てしてそうなるはずですが、これは宗教に構造が近いですよね。
鈴:そうですよねー、だから人気を上げるには、その個人が魅力的であることがものすごく大事ですよね?
M:そうなりますね。
鈴:その人が面白くなければいけない。コンテンツの面白さもそうなんですけど、その人が面白く生きているかとか、どんな風に感じているかですよね。個人なのにポピュラリティがあって。最終的には、興味深い人間であるかどうかってことが大事なんですよね。
M:大事だと思います。だからこそ僕の持つもの、買うもの、身の回りにあるものは洗練されていなければならないし、食べるご飯や生活スペースもオススメできるくらい良いものでなくてはいけない。最終的に興味関心が際立った人は、そこまで追いかけてもらえると僕としては本望です。
鈴:僕も前に似たようなことがあって。アイドルと作家とミュージシャンが、それぞれファンがいるとして、アイドルは毎朝「おはよう」って書くだけでものすごくみんな喜んでくれるのに、作家は別に喜ばれない。ミュージシャンはその中間にいて、これはコンテンツの強さと、そのキャラクターというものがそれぞれ棲み分けができているなーと思って。そういう図を書いてみて、じゃあ僕はどこに行くべきなんだろうかと。作家寄りなんだけど、もうちょっとこう…こっちよりに、とか(笑)。話せてテレビとかに出られるような、タレント化をしていくと、それはコンテンツが弱くても生き残れるのかなとか、いろんなことを同時に考えているんですけどね。
M:そうですよね、それってみそさんの漫画『でんしょのはなし』の中の話でしたっけ。
鈴:そうです、そうです!
M:そうですよね、読ませていただきました。あの図はすごいなと思って。
鈴:いやー、でも基本的には少ない人数にすごく高く買ってもらえたらいいわけですよね。本というのは、ずっと同じ値段でみんなに売るから、あまりよくないんですけど。そういう意味では、最終的に高いものを売る、少数の人と無料の人と、それぞれ媒体を分けていくべきなんだろうという風に思いますよね。
M:そうですね、僕もそう思います。結局、大手というのは、どうしても画一的なことしかできないんだと思うんです。それが大きなメリットでもあり、逆に僕ら個人がキャッチアップできるデメリットでもあると思うんです、大手にとっては。だから、僕らはその少ない人数をどれだけ最適化して、それぞれの関心度別に正しいサービスと客単価を提示できるかってところが、すごく重要になってくると思っているんです。
鈴:そうそう。でも、○○○○人は大きいですよね! 500円を○○○○人が買ってくれるっていうのは、本でいうととんでもない数ですから。
M:そうですよねー。月額課金で毎月売れてるっていう…。
鈴:ですよね!これ、いつでも配信停止できるんですよね?
M:はい、いつでも停止できます。
鈴:増減もしながら、ちょっとずつこう増えているわけですよね?
M:そうです、いままで「減」はしたことがないんですけど。
鈴:すごい! うーーむ。最初に無料で始めるとは考えなかったんですね? 最初からこの考えだったと。
M:そうです。もう最初からその図を考えていたので。もう上にいけばいくほど情報と種別と客単価は上がっていくはずだから、無料はないな、と。