もっとひどいことをされた。北海道中学いじめ事件、被害者の母が告発

 

この被害生徒の保護者からお電話をいただきました。

「いじめは解決に向かってなどいません。学校側からは相変わらず何も連絡がありません。今までこちらから学校に連絡しても調査中だと言われて、お願いしても校長は一度も会ってくれませんでした。

また、学校はいじめの事実を認め謝罪した、と報道されたようですが、いまだに、学校からも加害生徒たちからも謝罪はありません。謝罪する予定も聞かされていません」

と話されていました。加えて

「LINEで『こ・ろ・す・ぞ しね』とのメッセージを送られたなどと報道されているのですが、いじめはLINEいじめだけではありません。ほかにも、フェンシングポーズでみぞおちを殴る、あざができるほど蹴る、腕を強くつねってきてあざがたくさんできる、床に倒して顔を踏みつける、ひじ打ちを顔に受けてケガをさせられる、『人間のクズ』、『お前も父親死んで大変だな、でもこれからも、おまえに対する対応は変わらず…やるから!』と罵声を浴びせられましたし、制服のシャツをボールペンで汚す、授業中に邪魔したりと、実際にはもっとひどいことをされていたのです」

と訴えておられました。

学校との交渉については、

「保護者として、書類で謝罪や加害生徒の処分を要望しましたところ、校長名義のたった1枚、『ご報告』なるものが郵送されてきました。

そこには、いじめ等の事実関係は現在調査中で、直接、息子から話を聞きたいと書かれていました。息子は、私が学校のことを話題にしようとするだけで、急に泣き叫んだり、『死にたい』と繰り返すほどのパニックになってしまいます。とても先生たちと話せる状態ではありません。

このことを知ったうえで、学校は『話さないんだから、対処できないのは息子の責任だ』と責任を私たちに押し付けてきているように見えますし、本当は、最初から対応するつもりなど全くないんじゃないかと思います」

被害生徒の保護者は、学校側にますます不信感を募らせています。今後もこの事件の経緯を見守り、この方のお役に立ちたいと思っています。

この事件はまだ続きます。マスコミの皆様もぜひ引き続いて取材し、真実を追求していただきたいと思います。

一般的に、マスコミの力を借りることは、いじめ解決の有効な手段の1つです。学校や教育委員会にいじめを相談しても解決しない場合、マスコミに訴えて、マスコミが動いて学校に取材に行ったり、記事になったとたんに、学校側がいじめ解決に乗り出し、解決に至ったというケースは多々あります。いじめに気付いたら、私たちにご遠慮なくご相談ください。

いじめから子供を守ろう ネットワーク 松井妙子

※メルマガに本件を掲載することについては、いじめ被害者の保護者から承諾をいただいています。

image by: Shutterstock 

 

いじめから子供を守ろう!ネットワーク
「いじめ」と学校の「いじめ隠ぺい」から、子供たちを救うための、父母によるネットワークです。いじめの実態やいじめ発見法、いじめ撃退法、学校との交渉法、いじめ相談などを掲載します。
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