3000万円分のワインの中身は、「ロマネコンティ」2本、「82年物のマルゴー」12本、「82年物のラトゥール」12本、その他…ペトリュス数本、ムートン数本、オーパス数本などなど(汗…)
Aさん、さすがさすがの超!VIPで普段飲みとして、ワインの5大シャトーは当たりまえ。
しかも、「82年物」とピンポイントで来られたので、日本の問屋さんだけでは、全部揃わないんですよ…
でも、絶対に!何とかしなくてはならないのが、カジノのVIPビジネス。
しかも、現場からわたしに連絡が来たのは年末の30日(お正月は返上です)。
そこでまずわたしがしたことは…伊勢丹、三越、高島屋、西武、などなど一流デパートを片っ端から電話をし、ワイン集めを始めました(82年物を12本なんて、当然ないんですけどね)。
その後、普段使っている問屋さんに電話をかけ……やっぱりないことを確認した後にネットで情報収集しました。
わたしたちは普段、カジノのVIPに上質のワインを差し上げる時、ネット販売の商品には手を付けないんです。
なぜなら、ワインのオリが沈殿している可能性があるから。
必ず、自分たちの目で確認をして購入します(でないと、ムチャクチャ怒られます!)。
日本の一流デパートの場合は、保存状態が良いので安心して購入できるのですが、そのかわり商品の本数は揃わないんですよねー。
結局、色々と探した結果、最終的にラスベガスの問屋さんとヨーロッパの販売店から商品を購入しワイン専用の木箱に入れ、チームの幹部を含む4名で無事、Aさんのご自宅に届けられました。
Aさんへの対応はここで終了するわけではありませんよ。
また、リピートで何度もなんども、カジノに来てもらえるようにVIPチームは一丸となってアテンドを続けるのです。
もしかしたらAさんが次にカジノを訪れるのは2年後かも知れませんが…それでも、定期的にお伺いをたて、情報交換をさせて頂きながらチームは次の機会に備えるのです。
いかがでしょうか。カジノの超~VIP顧客へのアフターケア。
どんなビジネスにも共通すると思うけど、これってほんとうに大切ですよね。
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『鍛野ミミの「カジノの目線で」-ここだけばなし-』より一部抜粋
著者/鍛野ミミ
カジノディーラー歴24年。ラスベガスのディーラーライセンスを持ち、日本では数えるほどしかいない、海外大手カジノ事業主の「富裕層・VIPマーケティング」業務を経験した筆者が、これまで語ることのなかったカジノの「アレコレ」を発信していきます。
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