毎年恒例「映画野郎」2015年ベストテン特集。1位の作品はコレだ!

 

小川:今回の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の存在は前回(2014年)で言えば「ゴーン・ガール」(2014年12月12日公開)的な存在でしたね。もっと言えば、2009年の「アバター」(2009年12月23日公開)的な存在と言うかね。

原口:年明け早々の投票締切までに鑑賞が間に合わなかった方もけっこういたようなので、これが例えばもう1ヶ月公開が早かったら、かなり点数的に肉薄していたと思いますよ。

KANTO:ふむ。昔の「スター・ウォーズ」が好きな人には、傑作かそうでないかに完全二分しているようですが、僕は観れば観るほど残念な映画だったので、この結果には驚いてはいますけどね。

原口:それにしても「マッドマックス~」の得点133点はスゴイですよ。前年1位の「ゴーン・ガール」が37人の参加で92点だったので、それと比べても圧倒的。内訳をみても、1位にしたのが7人。ほとんどの人がベストテン内に入れていて、支持率も圧倒してました。

小川:メインのベストテン参加者で「マッドマックス~」を入れなかったのはボクと要ゆうじさんだけでしたね。

KANTO:各人基準点が違うことで、生まれた結果でしょう。全員が「オッケー」とか言うとそれも気持ち悪くもありますので。

小川:ありがとうございます。そう考えていただければ幸いです。

原口:あと「マッドマックス~」について、発表されたばかりのキネ旬ベストテンでも1位でしたね。キネ旬って感動作が1位を獲るようなイメージがあるけど、それだけ、昨年は「マッドマックス~」を無視できなかった1年だったということかと。

小川:ボクもキネ旬まで「マッドマックス~」が1位とは思わなかった。けど、2位以下はいつものイーストウッド枠(「アメリカン・スナイパー」)、マノエル・デ・オリヴェイラ枠(注:昨年107歳で亡くなったポルトガルの巨匠/「アンジェリカの微笑み」)、ホウ・シャオシェン枠(「黒衣の刺客」)、アカデミー賞枠(「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」/米アカデミー賞:作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞)、カンヌ国際映画祭パルムドール枠(「雪の轍」)など、平常運転でしたね。まあ、他誌のことはさておいて、「映画野郎」においての1位の「マッドマックス~」は鉄板中の鉄板でしたが、2位の「キングスマン」はベストテンへのランクイン確実とは思っても2位になるとは思わなかった。大、大健闘でしたね。やっぱり、「キックアス」のマシュー・ボーン監督の「映画野郎」での人気は高いね。

原口:スパイ映画としての評価というより、マシュー・ボーン監督が彼らしい容赦ない過激さでスパイ映画を撮った! ってところが良かったと思いますよ。教会で繰り広げられる、あのワンカットでの大殺戮シーンなんかもう最高だったし。個人的にあの名作「キックアス」を超えたと思う。「マッドマックス~」に次ぐ2位というのも納得ですよ!

KANTO:「キックアス」があっての評価なんですね。僕は、スパイ映画としての期待感があったので、拍子抜けしましたが。これも、基準値の違いかな。

小川:原口さんもいってましたが、コリン・ファースがレイナード・スキナードの「freebird」をBGMに暴れまくるシーンなんかマシュー・ボーンらしかったじゃないですか。あれって、「キックアス」でのクロエちゃん(クロエ・グレース・モレッツ)演じるヒットガールが暴れるあのシーンに被りましたよ。

原口:それと、あの物語の柱って青年エグジーの成長物語にあったと思うので、スパイ映画らしさは薄かったかもね。スパイ映画といえば、2015年はスパイ映画が豊作で、6位にもしっかり「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」が入りましたけど、真打ちといえる本家の「007」に票が入らなかったですねえ。

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