パート主婦を悩ます「新・106万の壁」。働き損になるボーダーラインは?

 

<新しい働き方を考える>

働くということは、お金のため、だけでしょうか?

自分自身が目指すライフスタイルの実現など、一人の女性として輝ける働き方を選択する時機がすでに始まっていると私は思います。

扶養をはずれないように、かつ自分のやりたい仕事をして働くには、とういことをずっと考えていました。

そこで、行き着いた働き方の一つを紹介します。

私は、週3日のパート勤務をしながら、同時にファイナンシャルプランナーとして副業を始めました。

どちらも今のところ小さな収入ですが、合算すると扶養の範囲を超えてしまいます。

そこで、法人を設立してこれらを会社の事業とすることにしました。

現在のパート先の会社は社員5名の小さな会社です。

実際には、雇用契約を業務委託契約へ変更することで、私個人ではなく、私が設立した法人との契約にしたのです。

勤務先の会社にもメリットがあります。

今まで私個人にかけていた雇用保険料の負担等がなくなります。

もちろん、夫にも相談しました。

夫は副業禁止の会社勤務なので、もしも、この先彼がやりたい副業(兼ライフワーク)ができた時に会社の事業にすることも考えています。

<なぜ法人なのか? (個人事業主とマイナンバー制度について)>

2016年からマイナンバー制度が始まります。

マイナンバー制度をカンタンに説明すると、今まで縦割り制度の弊害により紐づけられていなかったものを横に紐づけていく制度です。

マイナンバーには個人番号と法人番号の2種類があります。

個人事業主には、個人番号のマイナンバーが割り当てられます。

個人事業は、個人の財布と事業(会社)の財布を明確に区別する必要がありますが、完璧に分けることが難しい現状があります。

マイナンバー制度の施行により、こうしたグレーゾーンの部分やなんとなく気がつかれないで済んでいた収入等についても簡単に個人の銀行口座のマイナンバーと紐付けられることで、税務署の追求が厳しくなると考えられます。

それならば、スタートは小さなビジネスでも個人事業主として起業するよりは、法人にして、個人の財布と会社の財布を明確に分け仕事をしたほうがいいのではないかと私は考えます。

<社長でも扶養主婦でいられる>

法人を設立して社長になっても扶養をはずれない場合があります。

サラリーマン夫の扶養に入るには妻の所得金額が38万円以下であるときです。

所得金額 = 収入 - 経費 です。

経費には、事業に必要なセミナー代や社長の退職金として老後資金の準備など合法的に節税できるものがあります。

こうして、所得金額が38万円以下になれば、夫の扶養に入ることができます。(プライベートカンパニーの事業や夫の会社によって異なる場合もあるので、事前に調べておくことが重要です)

image by: Shutterstock 

 

アラフィフ世代のための~家族と幸せになるお金の教室~

著者/アラフィフFP 三原由紀

専業主婦・パート主婦・起業をしている/したい主婦、どんな立場でもお金の問題・悩みはツキもの。家族と幸せになるには、マインドだけでなく、実際にお金の問題を解決することが重要です。学校では教えてもらえなかったお金の扱い方を学ぶメルマガを発行しています。
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