節分の前に親子で読みたい、子供の「思いやりの心」を育む一押し絵本

 

『おにたのぼうし』を読んだとき、2013年度 新聞広告クリエーティブコンテストの最優秀賞の作品を思い出しました。タイトルは「めでたし、めでたし?」。泣いている鬼の子どもが描かれていて、「ボクのおとうさんは桃太郎というやつに殺されました」と書いてあります。そして、下の方に小さく、「一方的な『めでたし めでたし』を生まないために。広げよう、あなたが見ている世界」と書かれています。

このポスターはこちらからご覧いただけますので、よろしければ、ご覧くださいませ。

『おにたのぼうし』は、物置小屋に住んでいる、黒鬼の子どものおにたは、これまで、この物置小屋の持ち主の家族へ、気付かれないようにいろいろなお手伝いをしていました。でも、物置小屋へ豆をまかれたので、古い麦わら帽子をかぶって出て行ってしまいました。

次に行ったのは、病気のお母さんがいる女の子の家。おにたは、お母さんと女の子にごちそうを持って行きます。

「あたしも まめまき、したいなあ」

女の子の言葉にショックを受けたおにたは、いなくなりますが、残された麦わら帽子には、あたたかい、くろいまめが入っていました。女の子は豆まきをしました。

というお話です。

人間と鬼。立場は違いますが、優しい鬼はいるんです。ただ、私には、おにたが自己肯定感のない人のように感じられました。自己否定感が強いので傷つきやすくなり、何かがあると逃げてしまう人のように思うからです。

そして、女の子の姿に、感謝の気持ちがなく満足できない人の姿を感じてしまいました。おにたが持ってきたごちそうを食べて満足していれば、おにたが黒い豆になることはなかったからです。

読み終えた後、切ない気持ちを感じてしまいますが、それでも、この絵本を節分の前に読んでほしいと願っています。

それは次の理由です。

『おにたのぼうし』を読むことで、

・優しい鬼がいることに気付けます。
・「切なさ」を絵本を通じて親子で経験できます。
人を思いやる温かさを感じることができます。
・人にやさしくしたいと親子で思えるようになります。

image by: Shutterstock

 

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