『真田丸』第4話をマニアック解説。幸村の父は元・足軽大将だった!

2016.01.31
by yomeronpou
4回目 copy
 

視聴率も20%を超え、ますます好調なNHK大河ドラマ『真田丸』。歴史に詳しい人も詳しくない人も、グイグイ引き込まれてあっという間に時間が過ぎてしまいますよね。そんな『真田丸』をもっともっとデイープに楽しみたい……。そんな方のために、MAG2 NEWSではナワバリストと呼ばれる城郭研究家たちが、毎回のドラマをさらに楽しむためのワンポイント解説をお送りいたします。これを読むだけで『真田丸』を10倍楽しく観れますよ。今回は、キャストの個性に合わせて絶妙に脚本を描き分ける「アテ書き」の名手、三谷幸喜さんの凄さと、真田幸村の父・昌幸のエピソードについてです。

今週のワンポイント(1月 31 日)

今回のワンポイントはキャスト。別に三谷さんをヨイショしたからといって、仕事が回ってくるわけで はないので、ヨイショするつもりはないのだけれど、実際に自分が感じていることなので、正直に書きますね。やっぱり、三谷幸喜アテ書きの名手だと思う。 最初にこの仕事を始めた頃は、主役の堺雅人さん以外、ほとんど誰が演じるのかわかっていなかった。でも、徐々にキャストが発表になるにつれ、納得することしきり小山田信茂=温水洋一さんも、なるほど、このシーンを温水さんに演じさせたかったわけか、と。室賀正武=西村雅彦さん本田忠勝=藤岡弘さんにいたっては、知った時点で納得を通り越して笑ってしまった

ただ残念なのは、それが面白いのか面白くないのか、僕には判断できないこと。何しろ、お話の展開がどうなるか、その人物が第何回でどういう運命をたどるのか、わかっちゃった上でドラマを観ているので(泣)。まあ、そのあたりは、皆さんでご自由にお楽しみ下さい!

ところで今回、昌幸が若い頃武藤喜兵衛と名乗っていたというエピソードが出てきた。真田家の嫡男でなかった昌幸は、若い頃は信玄の側近くに仕えてその才を見いだされ、武藤家の名跡をついで「武藤喜兵衛」を名乗っていた。ところが、長篠合戦で二人の兄(信綱・昌輝)が討ち死にしてしまったために、急遽真田家を継いだのだ。

劇中では、家康が喜兵衛を侍大将と呼んでいるが、実際の昌幸は足軽大将だったようだ。武田家の足軽大将がどのようなポジションだったのかを知りたい方は、拙著『東国武将たちの戦国史』第6章「山本菅助の虚実」を読んでね!「また宣伝かよ!」って言われそうだけど、昌幸がかつて山本菅助(勘助)と同じ足軽大将の立場で信玄に仕えていたことがわかれば、昌幸のキャラにもグッと深みが感じられるようになると思うよ!

今週のワンポイントイラスト

今回はキャストに関するワンポイントということで、真田信幸のまわりを固める個性モンスターの面々をピックアップ。出浦昌相が寺島進氏、本田忠勝が藤岡弘、…似合い過ぎです。そしてラス ボス・草刈昌幸。信幸の強靭なメンタルが今、試される…

 

文・絵/TEAM ナワバリング(西股総生・みかめゆきよみ)

ナワバリスト(城郭研究家)の西股総生率いる、お城(主に山の城)と縄張りを愛する3人組

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