【3分間書評】人に頼みごとをするときは、選択の自由を与えると成功率が上がる?

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今回の“3分間書評”で取り上げるのは、2013年に発売し、75万部を突破した『伝え方が9割』の続編。人にものを頼むとき、あなたはなんと言って声をかけますか? ちょっとした一言で人間関係は大きく変わるもの。コミュニケーションに悩む人、部下を持って仕事を頼む立場になった人などは必読ですよ。

伝え方が9割 2

『伝え方が9割 2』佐々木圭一・著 ダイヤモンド社

こんにちは、土井英司です。

ベストセラーの続編はつまらないものと相場が決まっていますが、ごくたまに、この常識から外れる「良書」が存在します。

1巻より面白いとされる『ビジョナリー・カンパニー2』などは、そのごく限られた例のひとつでしょう。

本日ご紹介する一冊は、シリーズ75万部を突破した、『伝え方が9割』の待望の第2弾。

「デートしてください」ではなく、
「驚くほど旨いパスタの店があるのだけど、行かない?」

「レポートの提出、延期してください」ではなく、
「クオリティ上げたいので、粘ることできませんか?」

前作は、伝え方に革命を起こす、コピーライターの画期的ノウハウとして、話題になりましたが、この続編は、さらに突っ込んだノウハウを紹介しています。

なかでも有用な手法として紹介されているのは、選択肢を与えることで「選ばせる」技術

靴を履きたがらない幼児には、

「靴を履いて」ではなく、
「青い靴と、赤い靴どっちがいい?」

集まらない労働組合のミーティングに人を集めるには、

「打ち合わせに出席してください」ではなく、
「打ち合わせのお弁当が選べます。焼肉弁当か、カツ丼、どちらがいいですか?」

大きく成果が変わる、伝え方の例をいくつも紹介しており、じつに参考になります。

本書ではまた、伝わる言葉を作るための「レシピ」も紹介されており、この通りに作ると、誰でも面白い言葉が作れるようにできています。

いくつかレシピをご紹介しましょう。

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サプライズ法
(1.伝えたいコトバを決める 2.適したサプライズワードを入れる)

「ちょ! 待てよ!」
「全米が驚愕した」
「アッと驚く為五郎」
「おお! 心の友よ」
「お、ねだん以上。」

ギャップ法
(1.最も伝えたいコトバを決める 2.伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる 3.前半と後半がつながるよう、自由にコトバを埋める)

「夢だけど」「夢じゃなかった」
「最高で金、最低でも金」
「天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず」
「コクがあるのに、キレがある」
「美女と野獣」

ナンバー法
(1.伝えたいコトバを決める 2.適した数字に置きかえる)

『ひとつぶ300メートル』
『伝え方が9割』
『銀河鉄道999』
『101匹わんちゃん』
『3分クッキング』

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前作と比べ、どちらかと言うとクリエイティブな仕事、マーケティング関連の仕事に携わっているプロ向けの印象。

個人的には、前作よりも楽しめました。ぜひチェックしてみてください。

伝え方が9割 2』目次

はじめに 伝え方で、人生は変わる。本当に
第1章 完ぺきに身につける!「ノー」を「イエス」に変える技術
第2章 完ぺきに身につける!「強いコトバ」をつくる技術
おわりに 閉じていた、人生のドアを開けよう

『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』
著者はAmazon.co.jp立ち上げに参画した元バイヤー。現在でも、多数のメディアで連載を抱える土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介する無料メルマガ。毎日発行
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